Plustek OpticBookはブックスキャナを名乗るフラットベッドスキャナだ。裁断できない本をスキャンするのに役立つ。今回は4600を用いた。ブックスキャナの特徴は筐体ギリギリまでフラットベッドが続き、本を押し付けても隙間が空かないため、きれいにスキャンできることである。
しかし、OpticBookでスキャンするには、裁断する必要はないものの、自分で1枚ずつめくりながらスキャンするしかない。
OpticBookで電子ブックを作成するには以下の手順で行う。
(1) スキャン
OpticBookで1ページずつスキャンする。スキャンしたページはJPEG形式で保存される。ここで、形式に拘る必要はない。しかし、マルチメージのTIFFやPDFは他のツールが対応していないのでやめたほうが良い。ちなみに、このとき本の最初のページからスキャンするとよい。スキャンの順番はイメージファイルの名前に関係するので、順番どおりにしたほうが良い。また、スキャンのしかたにもコツがある。99%までいけばヘッドがもどるだけなので、次のページをめくり始めることができる。そうしないと倍の時間がかかるだろう。なお、DocAction余白を切り取ってくれるので、自分で範囲指定する必要はない。
(2) ページの回転
OpticBook特有の処理である。1ページずつ本をスキャンしようとすると、偶数ページと奇数ページの向きが逆になる。奇数ページは順方向、偶数ページは逆方向だ。そこで、偶数ページだけ180度回転させる必要がある。OpticBookにはPresto ImageFolioが添付されており、インストール後はスキャンするとこのソフトが起動する。しかし、ImageFolioはブックスキャン専用ではないので、あまり気の利いた機能がない。例えば、180度回転させるには、90度回転を2回行う必要がある。また、スキャンしたイメージを一度に保存する機能もないので、何回も回転と保存を繰り返す必要がある。
(3) PDF作成
ImageFolioで読み取った複数ページを特定のフォルダに保存した後で、Presto PageManagerを起動する。保存したフォルダを選択するとページイメージの一覧が表示される。PageManagerには180度回転メニューがあるので、ImageFolioの代わりにPageManagerで回転させても良い。ただし、PageManagerではイメージが縮小表示されるので、上下が判別しにくい。回転すべきページを間違える可能性がある。ImageFolioは倍率1倍で表示するので確実だ。PageManagerですべてのイメージを選択した後、スタックメニューを選択すると、ひとつにまとめてくれる。ただし、この段階ではファイルはまだばらばらだ。デスクトップ上で重なって表示されるだけだ。次に、スタックをPDFで保存する。これで完成だ。PageManagerもあまり気が利かない。例えば、全部のページを選択するメニューがあれば簡単にできることが、それがないためにスクロールしながら全部のページを選択しなければならない。
以上の作業の所要時間は以下のとおりである。
(1) スキャン:28分
(2) ページの回転:20分
(3) PDF作成:5分
ちなみに、ページ数はPDFベースで158ページだった。サイズはB5版だ。前のA4,414ページに比べてかなり遅いことが分かる。
0 件のコメント:
コメントを投稿