FAXはレガシーサービスだが、なかなかなくならない。無理になくす必要はないかもしれないが、紙を無駄にするサービスは積極的になくした方がよいだろう。
FAXをメールに転送するのが最も現実的な方法だろう。一部のFAXには、このような機能もある。しかし、需要がないのか、なかなか普及しない。FAXを転送する手間をかけるより、一気にFAXをなくす選択をしているのかもしれない。
家庭のFAXはそれでもよいが、業務用FAXとなると、なかなかなくせない。
電話線のキャリアが、FAXをメールに変換するサービスをしてはどうかと思う。電話だけで完結しないが、もはや全体がIP電話、あるいはNGNの時代だ。おかしな話ではないだろう。しかもFAX転送料が徴収できる。メーカーの利益は減るが、キャリアの利益は増える。キャリアがメーカーに義理立てする時代ではないだろう。この方式のメリットは、既存の電話番号そのままでFAXを受信できることだ。
もう1つの方法は、FAXそのものをIP経由に受信することだ。この場合、電話番号は変わるが、キャリアは関係ない。FAX番号は電話番号と異なるのが当たり前なので、違和感はない。
次の問題は、誰がそのようなサービスを行うかだが、Googleあたりが手を挙げないものかと期待している。Googleはメールやチャットを手がけている。FAXはそれらのイメージ版だ。
もっとも、Googleがメールやチャットを手がけるのは、コミュニケーションツールを拡充するためであり、レガシーコミュニケーションを延命させるためではない。その点からすると手がけることはないのかもしれない。FAXを使わなくても、ホワイトボードサービスがあれば、かなりの部分を代用できる。しかし、正確にはFAXとホワイトボードは異なる。
誰もが無料でFAXを使える社会というのは、とても便利だ。たとえば、町内会の連絡などもFAXで済ませることができる。紙を無駄にしない仮想FAXなら、なおさらよい。
FAXを取り出す機器がない場合、郵送でまとめて印刷を届けてくれるサービスがあるとよい。即時性は犠牲になるが、運用コストは十分低い。
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