土地に愛着のある人とそうでない人がいる。一概には議論できないことを承知の上でアイデアだけ述べる。
元々日本人は農耕民族だと言われているが、現代の日本人が農耕民族と言えるかどうかはなはだ疑問だ。もし土地に愛着があるなら、やむを得ない事情を除いて東京に出稼ぎに来る人は少ないだろう。しかし、むしろ夢や希望を求めて都会に出てくることが多いのではないかと思う。
多くの人が土地を望めば、その土地の価値は上がる。自由主義経済では当然のことだろう。したがって、都会の土地は高くなる。それでも職場に近く住めれば生活が便利になるので、都会の土地を求める人はいっこうに減らない。
しかし、最近では少子高齢化の影響が確実に出始めている。都会の土地を欲しいと思う人が減っている。働き手が少なくなっていること、既に近郊に土地を持っていること、マンションなど高層化により土地が有効利用できるようになってきたことなど多くの状況が重なっている。
もしも老後も同じ場所で住みたいという希望がなければ、退職後は若い働き手に土地を譲り、郊外に安心して住める家を買い換えることができるだろう。土地の差額だけで家を建てることは十分可能だろう。
ただし、これには2つの問題点がある。1つは年齢を重ねるほど環境の変化に寛容でなくなること、つまり新たな土地で人間関係を築くのは困難と感じることだ。もう1つは若い人には高い土地を買うだけの資産がないことだ。この2つを側面から支援する政策をとることで土地の有効活用が進むと思う。
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