今でも一部の大学では3年で卒業できる制度がある。ただし、これには注意が必要だ。正式には卒業ではなく、飛び級であることが多い。この場合、大学院へ進学する資格を得るだけで、卒業は認定されない。学歴としては学部を単位取得退学したことになる。
4年生の大学を卒業するには、それなりの単位数124が必要だ。これは、理論上、数の上からは3年で満たすことができる。年間42単位取得できればよい。
それをあえて4年に引き伸ばしているというのが、実態だ。経営的な理由もあるが、これ以上内容を希薄にしたくないという最後の抵抗でもある。
きちんと勉強するには単位だけでなく時間も重要だ。しかし、従来の3年制では時間を短縮するため、どこかで内容が希薄になる。
そこで、ここで提案したいのは無駄な時間を削り、正規の時間を確保することで3年卒業を実現する制度だ。
大学の休みは長い。ほとんど8,9,2,3月がまるごと休みになる。1年の1/3だ。前期、後期も同じく4カ月なので、1学期分を休みにしているということだ。ということは、これらをまとめれば、1学期分になるということだ。
教員は大変だ。休みの期間は研究の期間でもあるからだ。したがって、研究を放棄しなければならなくなる。しかし、それを受け入れるのであれば、今の時代であれば、このような制度を取り入れる大学が現れてもおかしくない。その場合の大学は、研究機関ではなく、教養教育機関となるだろう。
ちなみに、学費は安くならない。むしろシステム変更などで高くなるかもしれない。しかし、早く社会に出れば生涯賃金は高くなるので、受け入れられる選択肢となるだろう。
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