法と技術が対立することがある。
(本人の意思とは無関係に)技術を悪用するものがいる。例えば、Winnyによる情報漏えいはWinny自身の性というよりウイルスの性かもしれないが、被害が出る。もっとも、Winnyの場合は、それ自体が違法なコンテンツを流通させる土壌にもなっている。これは利用者自身の倫理観の問題だが、技術によって違反が容易になるという側面は否定できない。
Winnyほどではないが音楽データの共有サービスなどグレイゾーンに位置するサービスは多い。しかし、いずれも不便な現状を少しでも便利にしたいという素直な欲求の表れでもある。
このような技術は法を犯す技術といえるだろう。ある程度、現存する法に抵触することを予想していながら、行われた行為でもある。
一方、現行法に照らし合わせると違法の疑いがあるような技術でも、人々の生活を激的に向上させる可能性のある技術がある。
そのような場合には、法を超える技術といってもよいのではないだろうか。
たとえば、SegwayやGoogle SVなどが該当するだろう。
Segwayは一般道を走れない。だからそれほど普及していないように見えるが、これである程度のスピードを出せれば立ち乗りバイクということだ。バイクは環境にやさしいと見直されている。ましてや電動なら文句のつけようがない。このような環境にやさしい乗り物には法的な配慮をしてもよいのではないかと思わせる。
また、Google SVは、日本のあちこちで物議を醸している。撮影した映像をそのまま使っているような点では、まだ技術の未熟さを感じさせるが、本来は理想の地図になっているはずだ。地図には多くの情報が欠落している。例えば、道路標識、道幅などだ。それ以外にもあるだろう。いずれも一目見ればすぐ分かる。だからストレートビューが重要だ。しかし、純粋に道だけが映るわけではなく、道に面した民家も映る。特に日本は道と民家の距離が近い。プライバシーの問題が発生しやすい。それでも功罪いずれが上回るかといえば、功が大きいだろう。
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