以前、イヤホンをキャプチャする話をした。
今回は、目で見る映像をそのままキャプチャできないかという話だ。
残念ながらビデオを用いる限り、それほど広い視野をキャプチャすることは困難だ。魚眼レンズのようなものを使うことも考えられるが、リアルタイムに精度よく変換できるかどうかわからない。
方法としては2つ考えられる。
1つは、現実と仮想のギャップをそのまま残して、普段は現実を優先し、録画を平行して行う方法だ。
もう1つは、現実をあえて仮想のレベルまで退化させて、常に仮想レベルの動画を見る方法だ。
前者のほうが利用者に健康面で負担が少ない。実際に行うとなれば前者だろう。しかし、前者ではよほど技術が進歩しない限り、現実と仮想は一致しない。その微妙なずれが、システム上の問題となるかもしれない。例えば、視野の隅で目にしたことを記憶していても、ビデオには映っていないかもしれない。もっとも正確に認識するためには視野中央でとらえる必要があるので、それほど大きな問題ではないかもしれない。むしろ、ずれのために利用者とシステムが異なる対象を認識してしまう可能性の方が問題かもしれない。
そのような微妙な応用のときだけ後者の方法が意味を持つ。
前者はユビキタス分野で行われているアプローチであり、後者は仮想現実で行われているアプローチといえるだろう。後者が停滞するのはもっともだ。
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