2009年2月23日月曜日

温暖化を望む国

地球温暖化は世界規模の問題だ。温暖化を防ぐためには、世界中の誰もがCO2の排出を抑制しなければならない。しかし、誰もが一様に抑制できるわけではない。
地球には、暑い国もあれば寒い国もある。寒い国の人にとっては、正直な話、多少温暖化してくれた方がありがたいだろう。しかし、暑い国の人にとっては、そのわずかな気温上昇でさえ致命的(本当に生き死にの問題となると言うより深刻な被害が出るという意味)となる。
寒い国とは高緯度の国だ。先進国と言われる国は、ほとんどすべて高緯度にある。よって、先進国にとっては温暖化した方がエネルギーを節約できる可能性がある。一般に、冷房より暖房の方がエネルギー消費が大きいという。それならばなおのこと平均気温が高いほど暖房を減らすことができる。
また、低緯度の国には発展途上国が多い。これらの国は、これから経済発展をするので、エネルギー消費を押さえるより、消費して経済を発展させたいところだ。
つまり、どちらの立場でも温暖化を真剣に防ごうという気持ちにはなれないということだ。
思うに温暖化防止には2つの壁がある。1つは国の壁、もう1つは個人の壁だ。
上記の国によるエゴが国の壁だとすれば、個人の壁は個々の人間の心構えにある。
温暖化取引が実際に有効かどうかはわからないし、第2のサブプライム問題をはらんでいるようにも思える。しかし、消極的な国や個人に一定の方向性を与える上で経済ほど強力なものはない。だから全面的に認めるというわけではないが、うまい方法ではあるだろう。逆に言えば、他に手がないという言い方もできる。

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