不況が始まってからあわてても後の祭りといえる。
好況時に不況に備えることこそリスク管理といえる。
そのためには好況時に次の不況を予測する必要がある。
サブプライムにしろバブルであると予測した人が皆無とは思えない。しかし、好況時には不吉な予言は戯れ言としか受け取られない。いつの世でも予言者は孤独だ。
しかし、本気でなくても多少の関心をもって予言を受け入れていれば、心の準備はできたかもしれない。また、まじめに受け取っていれば、対策も万全にできたかもしれない。
好況時には万全の対策のためのかかる多大なコストもある程度受け入れることができるはずだ。しかし、利益を減らしてまで保険をかけることはなかなかしないものだ。1つには保険が予測を外せば単なる掛け捨てになってしまうからだろう。つまり、せっかくの利益をそのまま無駄にしてしまうことになる。結局は予言の確度の問題だ。
また、誰が不況の対策を考えるかも問題だ。
企業が従業員を守るなら、利益を留保していてもよいが、現代ではそれほど高い雇用意識を事業者も労働者も持っていないように思える。それならば利益を労働者に還元しておき、自衛させた方がよいが、それほど高い危機感を持った労働者というのも少ない。
企業でも労働者でもだめなら国に税金として納めておき、セーフティネットを手厚くしてもらうという方法があるが、昨今では国もあまり信用できない。しかし、信用しない限り話は進まないのだから、信用せざるを得ない。あるいはオンブズマンなどの監視を強めるしかない。
0 件のコメント:
コメントを投稿