2007年10月28日日曜日

SX-9はすごい

NECのスパコンSX-9は発表された。
512ノードでBlueGeneの3倍になるという。
詳細な仕様は不明だが、SX-9は正統なベクトルマシンである。
次世代スパコンプロジェクトの中心と考えられている。
現時点で既に0.8Pflopsならば数年後に10Pflopsを達成するのも不可能ではない。
また、従来ベクトルマシンはコスト面で不利と考えられていたが、かなり改善されているようだ。
これはNECの技術力を賞賛すべきだ。
しかし、懸念材料もいくつかある。
次世代スパコンではベクトルマシンで1Pflops、その他で9Pflopsをもくろむという話もある。既に1Pflopsを達成目前であるなら、プロジェクトで投資する意味がない。ここは、純粋なベクトルマシンで10Pflopsを達成して欲しいところだ。
また、ベクトルマシンの利点はソフトの変更が少ないことだ。これは研究者にソフト開発より研究に注力させるという点ではよいが、逆のいいかたをすればソフトを変更する手間を惜しんでハードで解決したわけだ。その結果、日本のソフトがCOBOLのように世界の潮流から取り残される懸念もある。ハードに投資する代わりに安価なPCクラスタでもそれなりの性能が出るようにソフトを改造するために開発費を使っても良かったように思える。

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