P2Pが注目される理由は様々だが、真っ当な理由の一つは、サーバの負荷をクライアントに移転するためだ。
性能的にはクライアントもサーバも大きく変わらない。むしろゲーム用PCなどはサーバより演算性能がよいかもしれない。余談だが現在のゲーム用PCはGPU偏重でCPUはあまり生かしていない。
このP2Pの考えは企業などで進行するシンクライアントの導入とは逆になる。いま、クラウドなどサーバ側に移転する動きとP2Pなどクライアント側に移転する動きが競い合っている。
その流れの中でRSSをとらえると、P2Pと同様の発想があるように思える。
従来のサーチエンジンが直接文書を集めるのに対して、更新情報だけをRSSとして収集する。あるいはRSSをチャンネルとして収集する。
このような場合、更新の有無はユーザが直接チェックする必要がある。その意味で、P2Pと同じくユーザないしクライアント主導である。
一般的にP2Pはトラフィックを増やす。これはサーバの負荷を減らす代償として受け入れられているが、近い将来ネットワークが過負荷となればP2P方式には逆風が吹くだろう。というのも、いまはバルブ期のIT過剰投資に支えられているが、やがて需要が供給を上回る可能性がある。価格をコントロールできるので、キャリアにとってはそのような状況のほうが望ましい。ユーザにとっては逆だ。
したがって、ユーザが賢い消費者であるためにはP2Pを共有するサービスを生む出す必要がある。P2Pでいえばハブであり、RSSでいえば共有アグリゲーションだ。このようなサービスが今後増える必要がある。
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