2010年8月6日金曜日

ScanSnapによる電子ブックの作り方

電子ブックリーダとなるマシンが増えてきているが、肝心の電子ブックが増えない。そこで、しばらくは手持ちの本を自分で電子化する以外に電子ブックリーダを利用する機会はなさそうだ。
電子ブックを作るには大きく分けて2つの方法がある。ScanSnapを使う方法とPlustek OpticBookを使う方法だ。これ以外の方法はコスト的に一般人が手を出せるものではない。もっとも最近では非常に安い価格で電子化してくれるサービスもあるので、一般人はむしろ自分でせずにそういったサービスを利用すべきだろう。ここでは、自分で電子化しようとする奇特な人のために基本的な方法を紹介する。
ScanSnapは、いわゆるフラットベッドスキャナではない。強いていればADFスキャナというべきだろうか。ADFはA4用紙を1枚ずつローラーで巻き取り、スキャン部へ送る。そのため、複数枚でも効率よくスキャンできる。しかも、PDFに変換してくれる。なお、ここではPDFに変換できた時点で電子ブックになったとみなす。その意味ではScanSnapはほぼ完璧な電子化ツールだ。
しかし、ScanSnapを使うためには書籍を裁断する必要がある。しかも、紙送りに失敗しないようにきれいに裁断しなければならない。一番安上がりな方法はカッターと定規を使う方法だ。たくさん電子化しようとするなら裁断機の導入も検討すると良い。それほど高くはないが、万は超える。
カッター、定規、ScanSnapで1冊の本を電子化するのに要する時間は約24分だ。その内訳は、以下のとおりである。
分断(背表紙を切り取り、数枚単位のまとまりに荒っぽく分ける):14分
細断(カッターできれいに1枚単位まで切り分ける):7分
スキャン:13分
一番面倒そうに思えた細断は、実は大して時間もかからない。むしろ荒っぽく本を破る分断が一番の重労働だ。スキャンはScanSnapに用紙を供給し続けるだけなので、お茶を飲みながらでもできる。
これでも分断は短いほうだと思う。というのは、今回電子化した本は論文集というもので簡易製本されたものだからだ。これがもっとしっかりした本なら、壊すだけでも時間がかかるだろう。
ちなみに、ページ数はPDFベースで414ページである。スキャン時間は単純にページ数に比例する。

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