2011年1月31日月曜日

クラウドにおけるアルゴリズム

クラウドユーザの立場からアルゴリズムを考える。評価基準は時間だけでなく、料金も考慮する必要がある。料金は時間に比例するが、その料金は資源にも比例し、その最大値となる。よって資源をあえてボトルネックとすることで、つまり資源を節約して時間をかけることで、トータルの料金を減らすことができる。例えば、AWSなら最小インスタンスは時間あたり10円だが、一つ大きなインスタンスは100円になる。10倍の性能差は許容範囲となる。
このような観点からクラウドに有利なアルゴリズムを探すと、メモリ消費の少ないアルゴリズムが有利と考えられる。ファイルを用いたアルゴリズムもLinuxベースのクラウドでは、メモリにキャッシュできるので意味がある。
いずれにせよオーダー的には定数倍の効果しかないのは確かだが、それがコストに直結するとなると無視できない。

2011年1月27日木曜日

原子力電池によるLSIの自立駆動

省エネや独立運用のニーズから分散電源が注目されている。分散電源と言えば、太陽電池や燃料電池が真っ先に思いつく。しかし、これらはLSIとは独立した電源モジュールである。電子機器を、電源と離れた場所で稼働するには、電子機器の内部に電源を組み込む必要がある。通常はバッテリーを使うが、稼働時間の制限は大きい。
長寿命の電池の一種に原子力電池がある。宇宙では実際に利用されていると聞く。これを地上で利用できないか検討するのもよいだろう。問題点ばかり気にして思考停止するよりよい。
この原子力電池をナノテクでVLSI上に実現できないだろうか。
もしそれが可能となればLSIは電源を内蔵し、長期間自律的に動作できるようになる。電池交換も必要とせずにあらゆる製品に組み込むことができる。電池のサイズがネックだった用途にも組み込める。例えば、ICタグだ。もっと能動的なICタグができる。

スープの自販機

最近、自販機で缶スープが増えている印象がある。
従来、清涼飲料水以外の缶ドリンクといえば、おしるこ、コーンスープ、甘酒くらいだった。しかし、コーンスープ以外の本格的?なスープも登場している。
考えてみれば、スープの種類は非常に広い、飲み物と考えると食事の共には最適だ。缶に適した具の少ないスープに限られるだろうが、その市場は有望に思える。開拓も必要だろう。
スープの提供方法には缶以外も考えられる。紙コップ式の自販機もあるからだ。紙コップにスープを入れれば具だくさんスープも不可能ではない。濃縮還元とはいかないだろうが、粉末を還元することも考えられる。粉末スープはすでに数多く販売されている。それらを気軽に試せるなら相乗効果も期待できる。

2011年1月26日水曜日

温故知新

温故知新は論語の言葉だ。ふるきをたずねて新しきを知るという意味に捉えることが多い。また、歴史から未来を学ぶと解釈することもある。
最近、現代訳語の論語が出版された。それによると古いものを知ると同時に新しいもののよさもわかることだという。微妙に意味が違う。
一般論でいえば、古いものをたくさん知っていても、必ずしも新しいことを発明・発見をできるわけではない。前者は知識、後者は知恵の問題である。
また、歴史をいくら学んでも未来を予測することはできない。これは現代科学が示す真実だ。しかし、臨界状態やカオスなどを除けば、大きな慣性が働く未来は容易に予測可能で、変えることも困難である。どんなバタフライ効果も夏に雪は降らせない。要は程度問題といえる。
しかし、現代語訳のような解釈をすれば誰もが納得できる。それは知恵も未来も関係ない。古いものも新しいものも両方包容できる人間性あるいは柔軟性が師の資質の一つだということだ。若者を教える教師であれば当然であろう。

2011年1月25日火曜日

太陽電池の市場

日本企業は太陽電池の開発に集中すべきだ。なぜなら、その市場は極めて大きいからだ。
どのくらい大きいか簡単な論理で示してみよう。
地球温暖化問題を太陽電池で解決することは困難と考えられているが、可能な限り太陽電池を使うことで、かなりの部分を解決できることも確かだ。太陽電池が安価になれば大いに利用しやすくなる。しかし、太陽電池の利用はまだ不便だ。売電は大掛かりに過ぎるし、初期投資も高い。もっと安価に便利に太陽電池を使う方法を考える必要がある。それはさておき、もしそれが可能であれば、人々は喜んで太陽電池を購入するだろう。
かつて数十万したパソコンが今は数万になり1/10ぐらい価格が下がった。単価が下がったにもかかわらず販売台数が伸び悩んである。日本企業は次々パソコンの生産から退却している。
携帯電話は基本的にパソコンより安いが、ネットブックよりは高価だ。しかし、通信費で回収できるので安心して製造できるし、利用者も支払いやすいので大いに売れている。それでも平均すれば一人1台しか普及しない。1台以上保有する意味がないからだ。それでもきわめて大きな市場ではある。
パソコンや携帯電話はそれなりに大きな市場だ。しかし、太陽電池はそれ以上に大きな市場となる可能性がある。なぜなら太陽電池は一人1つ以上使うからだ。1つに限らず、理想を言えば、あらゆる場所を太陽電池で埋め尽くすように使われる。よって、値崩れしても、よほどのことがない限り薄利多売で利益を上げることができる。
たとえば、現在太陽電池の価格が200万だとしよう。それが1/10になると一気に普及する。単価が下がっても普及率が飛躍的に増加する。結果として利益は大きくなる。普通の製品だとそこで普及は飽和する。しかし、あらゆる場所に設置する必要のある太陽電池は、空き地がある限り普及していく。その結果、一人がいくつもの太陽電池を保有する状態となる。一人が10台保有すれば、価格が1/100でも市場は極めて大きい。たとえば、一人で電池をいくつ使っているか考えてみればよい。太陽電池は電気を蓄える電池ではないが、常識にとらわれずに使う側から眺めれば本質的には同じものだ。充電池が高くても売れている。自動的に充電してくれる太陽電池があれば、もっと高く売れるだろう。一つが2000円でも十分安い。これは現在の1/1000の価格だ。それでも市場は1000倍以上になるだろう。

2011年1月22日土曜日

ARecX6の問題点

このブログでは使ってもいないのにARecX6を持ち上げることを書いていた。そこで、実際に使ってみた感想を述べよう。
まず良くも悪くもワンセグである。個人的には良いところは少ない。しいて言えばデータサイズが小さいので長時間録画できることだろう。これはある程度目的にかなうが、完全に希望通りではない。裏返せば画質が悪い。また、ワンセグはコンテンツが貧弱だ。独自のプログラムもあるが、むしろ邪魔だ。本当は地上デジタルをそのまま録画したいところなのだから。使いまわしのコンテンツの方がむしろありがたい。それでもすべての番組を流してくれるわけではない。
また、PCでしか視聴できない。正確にはiPhoneでも視聴できる。要はTV自体では視聴できないということだ。ちなみにiPhoneアプリで視聴しながらiPhoneをAVケーブルでTVにつなげた。しかし、音声はTVから出力されるものの映像はiPhoneのままだった。結局小さな画面でしか見ることはできなそうだ。たとえ画質が悪くてもTVで見ることができるなら普通のビデオに近い使い方ができるのに、残念だ。もしかするとiPhoneアプリの改良で状況は変わるかもしれない。

カルピスとマッコリのお酒

九州出張の際、居酒屋で飲んだマッコリが非常においしくて、それ以来マッコリファンになった。以前、韓国に出張した時はお酒を飲むどころか腹痛で寝込んだこともあり、韓国の酒を試そうという気持ちがそもそも湧いてこなかった。これから韓国に出張するのが楽しみだ。
ところでマッコリは乳酸菌の酒らしい。7-11で買ったJINROのマッコリにそう書いてある。日本で乳酸菌といえばカルピスだ。両者が結び付くのは当然だろう。コンビニで「カルピスとマッコリのお酒」を見つけた。本物のマッコリより入手しやすいだろう。確かに両方の味がする。

2011年1月21日金曜日

電子書籍の貸し出し

図書館も電子書籍時代に対応する必要があるだろう。
電子図書館を安全に運用するには、紙の図書と同様に扱う方式が考えられる。つまり、1冊の書式は同時に1人にしか閲覧できないように制限する。書籍の数がライセンス数に対応するという考えだ。
しかし、実態はコピーなので返却する人はいない。であれば、有効期限を設けて使えなくするしかない。そこで、有効なのがPDF Lockだ。他にも有料のツールがあるが、無料版だと使いやすいので、ここで紹介しておく。
少し古いので、PDF Lockの裏をかく方法が考案されているかもしれない。テストには使えるかもしれない。

2011年1月20日木曜日

DR2150C vs S1500 (2)

スキャナ比較で訂正を加える。
DR2150Cで、スキャン後に保存する時間がかかると述べたが、これはモードにより異なる。おまかせスキャンモードではその通りなのだが、ジョブ選択モードではすぐに保存できる。後者の場合、保存しながらジョブを進行させるのだろう。
逆にS1500では、スキャン後にPDFに変換するため長い時間がかかる。変換時間は使用しているPCの性能に依存するが、いずれにせよ読み取りと保存は並行にできないようだ。
やはりDR2150Cの優位は動かない。

2011年1月19日水曜日

スキャナとPCの性能バランス

効率的に自炊するにはスキャナとPCの性能バランスも重要だ。高性能のスキャナを使ってもPCの処理能力が足りなければ、全体の処理が遅くなる。つまり、PCがボトルネックになるわけだ。遅いPCなら遅いスキャナでも、全体の処理能力は変わらない。その意味では、中古PCと中古スキャナの組み合わせを複数用いた並列処理も考慮すべきかもしれない。

2011年1月18日火曜日

Androidによるカー・ダッシュボード

車にはさまざまな計器があり、カーナビなども付いている。これは情報機器としてまとめることができる。ダッシュボード全体をAndroid Slateにしたらどうだろう。
車自体に3Gルーターを備える。内部はWiFiで接続する。ラジオはradikoでよい。音楽はMPEG3をPC経由で取り込む。カーナビはアプリでよい。
車のメーカーごとに異なるアプリで車体と情報を入出力する。
セキュリティは慎重に考える必要がある。しかし、従来にない車内サービスが可能になる。

2011年1月17日月曜日

クラウドにおける自己組織的臨界状態

クラウドにおいてノードが互いに依存するとき、あるノードの故障が別のノードの故障の原因となることがある。
クラウドが臨界状態にあるとき、一気に大規模なシステムダウンを発生させる可能性がある。

ARecX6の高度な利用法

HDDを交換する方法には問題がある。1つは交換する瞬間の録画ができないことだ。そのため、録画する必要のない夜間などに行う必要がある。これは面倒だ。また、もう1つは交換した直後は過去の録画を見ることができない。
これらの問題点を解決する運用として、ARecX6を2台使う方法が考えられる。1台を再生専用、もう1台を録画用に使う。録画用は再生も可能だ。
以前、このブログで3ヶ月ごとにHDDを交換すると述べた。再生専用は3ヶ月以上前の映像を再生するために用いる。録画用は3ヶ月以内の映像を再生するために用いる。録画用が一杯になれば、再生用のHDDを入れ替えて録画用とする。その後、録画用は再生専用にする。
このような運用を行えば、少なくとも6ヶ月は録画ミスから解放され自由に再生することができる。
もっとも、このような運用をしなければならないのはARecX6といえども不完全だからだ。本当は、1台のARecX6に2台のHDDを接続できるようにすればよいのだ。近い将来、そのような改善がなされることを期待したい。

宅配業者を装った殺人事件の対策

宅配業者を装う事件が多発するようになると、宅配業者に対して安易にドアを開けることに抵抗を感じるようになる。少なくともセキュリティの観点からは決して望ましいことではない。
しかし、宅配自体は便利なサービスであり、利用しなくては生活が成り立たない。そこで、問題はいかに安全に宅配物を受け取るかに焦点が移る。
簡単かつ有望な解決法はドアの改善だ。ドアのリフォームを通じてビジネスチャンスが生まれるだろう。
具体的にはドアを開けずに宅配物を受け取ることができるようにする。まず、ドアにアイフォンのようなカメラ付きドアフォンを設置する。また、郵便受けも必要だ。それらを用いて実際は以下のようなやり取りになるだろう。
1. 受領書を郵便受けで受け取る。
2. 押印して郵便受けから返却する。
3. 宅配物をドア前においてもらう。
4. 業者がいなくなったことを確認して宅配物を受け取る。
この方法の問題点は宅配物が一時的に放置されることである。その間の置き引きが心配であるが、実質的な問題はないだろう。完全に解決するにはドアを宅配物を受け取る大きめの箱を用意するか、玄関を二段階で設けるなどの工夫が必要となる。これらはコストがかかる。

危機感の管理

人は危機感を抱かない限り真剣に行動しない。しかし、危機感だけではパニックに陥ってしまう。基本的に危機感は必要だが、わずかでも安心感あるいは希望が必要だ。
大学生の学生症候群を治療するには危機感を醸造する必要がある。最大の危機感は就職だろう。しかし、どうやっても100%就職させることは難しい。世の中には就職率100%を謳う大学もあるが、世の中のニーズと厳しいカリキュラムで達成している。すべての大学生がニーズのある勉強をしているわけではないので総合大学では就職率100%を実現するのは無理だ。また、易きに流れる気質では厳しいカリキュラムも敬遠されるため、少人数に限られる。就職率100%が困難に対して、出口がなければ、やがてあきらめに至る。すべてにおいて無気力化する。現在の日本はこのような状況だろう。
ここでさらに危機感をあおる必要はないように思えるかもしれないが、実際にはまだ仕事を選り好みするだけの余裕がある。その余裕が就職活動の最後まで内定をとれない原因となる。これはなまじ希望がある性で起きる失敗ともいえる。
この失敗は適切な危機感を与えることで解決できる。仕事を探すのが先決であり、仕事を選ぶのはその後だ。
就職しなくても財産があれば生活はできる。そのため納得のいかない就職はしないという学生もいるかもしれない。しかし、それは袋小路へ迷い込むようなものだ。
危機感をあおること自体は決して簡単ではないが、それほど難しくない。問題はストレスへの耐性を考慮することだ。絶えず危機感を感じることはストレスになる。そのストレスを正しく発散できなければやがて大きな問題となる。そこで、危機感を管理する必要がある。

2011年1月13日木曜日

DR2510C vs. S1500

自炊のスキャナとしてScanSnap S1500は定番のようだ。しかし、個人的にはあまり便利だと思わない。むしろ、Canon DR2510Cの方が適していると思う。
最大のポイントは表紙をスキャンできるかどうかだ。DR2510Cには重なった複数枚をスキャンするモードがある。プリンタの厚紙を送るモードと似ている。それに対してS1500には単票の送りしかない。表紙は折らなければA4サイズにおさまらず、スキャンできない。よって、綴じ冊子を紙送りできるかどうかは重要なポイントだ。
しかも、スキャン速度もDR2510Cの方が速い。となれば優劣は明らかだ。
しかし、DR2510Cはあまり世の中に知られていないように思う。ScanSnapの過去の栄光がまだ続いているのだろう。しかし、これだけ差が出るとそれも長くないように思われる。

2011年1月11日火曜日

UECのセキュリティ

UEC(Ubuntu Enterprise Cloud)は手軽にプライベートクラウドを構築できるシステムとして定評がある。しかし、そのセキュリティは使い物にならない。本当にこれでプライベートクラウドが構築されることがあるのが不思議に思う。
具体的な問題点は、パスワードの設定だ。Webからアカウントを作成し、パスワードを設定することができる。このアカウントを制限する方法にも問題があるが、少なくとも抜け道はないのでよしとする。しかし、一度作成されたアカウントに対して誰でもパスワードを変更できてしまう。これはあまりにも大きな問題だ。
補足するが、UECの問題であるかのように述べたが、実はEucalyptusの問題だ。しかし、その問題を放置している点でUECも問題だ。

VMM時代のCPU

VMM技術により1台のPCで複数のVMを動かすようになってきた。その傾向が定着するとCPUもそれに特化した方向へ進化することが考えられる。少なくともサーバ系CPUでは必須であろう。
Xenの準仮想化ではDomain 0のOSがDomain Uのデバイスをエミュレーションする。この方式は他の準仮想化でも同様だ。そして準仮想化の方が完全仮想化より効率がよいとされるので、既存OSも準仮想化に対応してきている。
余談ではあるが、Androidなどの組み込みOSでも準仮想化に対応したほうがよい。Android=Linuxなので少なくともカーネルレベルでは対応しているはずだ。
このような方式では、デバイスをアクセスする度に別のOSに切り替わるので、Domain 0のOSをいかに速くするかがポイントになる。もっとも簡単な高速化手法はメモリをふんだんに使うことだ。つまり、Domain 0を完全にメモリ上に乗せてしまえば、非常に速く切り替えることができる。
これをCPUに適用するなら、大量のキャッシュないしDomain 0専用メモリを搭載してしまうことが考えられる。64 bit化によって頭打ちだった4GBの壁を超えたため、これからは一気に搭載メモリ量が拡大するだろう。その中ですべてのメモリを遅くしてはならない。いかにメモリを高速化するかがポイントになるだろう。
SamsungがいちはやくDDR4を製品化したとのニュースをみたが、容量を稼ぐのはDDR4でよいとして、キャッシュ並みに高速のメモリが大容量化する必要があると思われる。

2011年1月6日木曜日

USB over Network

これからはUSBデバイスも仮想化及びネットワーク化が必要になる。
1つはクラウドのためだ。クラウドのVMでUSBデバイスを使うニーズがある。このソリューションとして考えられるのが、USB over Networkだ。ちなみにusb-over-networkはそのままある会社のドメインになっている。これはソフトウェアのみでデバイスをネットワーク化するため、サーバとクライアントの両端にPCが必要となる。そのためクラウドなどVMを利用する状況でなければコストアップになる。
家庭でのUSB over networkとしてはLAN接続可能なUSB HUBがある。このような製品はすでに数多い。このLAN USB HUBが直接USB over networkと接続できれば無用なPCを削減できる。またLAN USB HUBがクラウドに対応していれば直接クラウドから制御できる。Googleが率先して標準化しかねない。もうしつつあるかもしれない。

2011年1月5日水曜日

ARecX6 + RHD

ARecX6はSophia Digitalが開発した6チャンネル同時録画レコーダだ。わざわざ予約することなく、あらかじめすべてを録画する。だから録画ミスが発生しない。今後はこのようなレコーダが一般的になるだろう。
ここで問題になるのはHDDの容量が限られるためいつかは消去されてしまうということだ。そこで、カートリッジ式HDDであるRHDと組み合わせると、カートリッジを交換し続ける限り無限の記録が可能になる。1.5TBで3カ月録画できるそうだから、6TBで1年分録画できる。1年たつとHDDの容量は2倍になるだろうから2年めには半額で録画できるだろう。遅くとも4年後には1年分録画できるはずだ。
ただし、この組み合わせが実際に動作するかどうか確認したわけではない。

ポスト電子ブック(3)

第3弾は本棚サービスだ。
電子ブックが増えるとHDDぐらいしか保存メディアがなくなる。大量の電子ブックを保存するには大容量のメディアが必要になる。そのニーズにこたえられるメディアは、今のことろHDDぐらいだ。SDXCはメディアとしてはよいが、まだ容量が小さい。
家庭で電子本棚を実現するには安価なBDチェンジャが必要だ。かつてはiomegaなどが安価なCDチェンジャを販売していたが、再度復活するかもしれない。単純にBDの容量を50GBとすれば20枚で1TBだ。2TBのHDDも安価なので、40枚以上のBDチェンジャが安価に購入できれば十分対抗できる。AmazonではPioneer PD-F1007 301枚ファイルタイプCDプレイヤーが4万弱だ。CDをBDに変えるのに困難はないだろう。ならば15TBの300枚BDチェンジャを倍の8万くらいでできるだろう。2TB HDDが1万でも16TBになるが、HDDとBDの故障率を比較すれば、性能を重視しない用途には向いている。なお、性能も改善できる。SSDを内蔵すれば初回シークのみ時間を要するが、2回目以降はSSDに(先読みした)キャッシュを使える。
また本棚サービスをオンラインで行うことも考えられる。ただし一般的なオンラインストレージを使うのは無駄が多い。重複排除できればデータセンタとしてはうれしいが、それには全員が同じ電子ブックを所有していなければ有効でない。販売元によってその保証はない。そこで、期待できるのは最大のオンライン書店であるAmazonだ。Amazonが電子ブックを販売する際、ダウンロード権を販売するとみなせばよい。同じ電子ブックは2回目以降は何度でもダウンロードできるようにすれば電子ブックを保存する必要が抜本的になくなる。実際には必ずしも無料で再ダウンロードする必要はない。1円でもよい。それでも十分ユーザと書店の双方の利益となる。書店としては読むたびに儲かる。ユーザとしては何度も読みたい本は限られるので、その本だけ保管すればよい。全く保管していなくても1円を節約する気にはならないだろう。つまりはWin-Winの関係になる。
経済的(economical)には前者がよいだろう。しかし、エコロジカルには後者が明らかによい。両方のecoが矛盾する場面だ。

ポスト電子ブック(2)

第2弾は電子図書館だ。
図書館といっても無料で貸し出す必要はない。ビジネスモデルを考えることが重要だ。もっとも単純な方法は書籍を購入するのではなく、レンタルする。
これを実現するには大きく2つの方式が考えられる。オンライン方式とオフライン方式だ。
オンライン方式では、読書の度にサイトにアクセスに行く。1ページ単位でダウンロード(キャッシュ)することも可能だが、ライセンスをチェックするだけでもよい。オンライン方式は、HTML5でも実現可能だ。HTML5のWebStorageやWebSocketsを使えば、オフラインでも仮想的にオンラインでいることができる。一時的な断線なら無視できる。
オフライン方式では、電子ブックリーダに手を加える必要がある。電子書籍に有効期限を組み込み、リーダがそれを読み取って正しく無効化する必要がある。オフライン方式はアプリケーションが限定されるが、時と場所を選ばず利用できる。

ポスト電子ブック(1)

電子ブック時代が到来しようとしている。少し気が早いが、電子ブック時代のその後を予想してみる。ただし、電子ブックが減退する時代を指すのではなく、電子ブック(またはリーダ)が普及した時代を指す。
(1) ページ売り
広く薄く売るほど利益が増えるならば、本1冊を単位とするのではなく、ページ単位で販売する方法が考えられる。たとえば、1ページ1円で売る。これはコピーよりずっと安く、しかも全ページを必要としなければ1冊使うより安い。また、通常の電子版より高いので、著者にもメリットがある。読者と著者の双方に利益があるので、システムさえ構築できれば受け入れられる可能性は高い。