2010年1月28日木曜日

Netwalker

SharpのNetwalkerはブラウジングに特化したモバイル端末だ。電子辞書と同サイズでありながら、一般的なOSがインストールされている。かつてのZaurusが蘇ったようだ。
iPhoneなどのスマートフォンと異なる点は、広い画面とフルキーボード、その代償としての重さと大きさ、そして汎用OSが動くことによる汎用性と拡張性だ。OSはUbuntuであり、そのアプリケーションを利用できる。例えばOpenOfficeがインストールされている。もちろん3Gで通話できない。
ネットブックとの違いは、CPU、OSだ。CPUはAtomでなくArmだ。OSもWindowsでなく、Ubuntu Linuxだ。そのため、Netwalkerにはネットブックほどの機能や便利さ、アプリケーションはない。
つまりはスマートフォンあるいはPDAとネットブックの中間に位置する製品だ。PDAより広い画面、つまりPCと同等の画面でPCと同じブラウザを使える。ただしOSの違いからできないことも多い。また、ネットブックより小さく軽いので、持ち運びが楽だ。
かつてのZaurusはOSこそ汎用であったが、ブラウザもOfficeもPCとは大きく異なっていた。画面も小さかった。ZaurusはPDAに分類されていた。今、Netwalkerが新たなカテゴリを提案している。
実際、このカテゴリはこれから有望だ。Google Chrome OSが狙うカテゴリとも一致する。ただしChrome OSの方がネットワークに対する依存度が高い。
Netwalkerは確かにiPhoneよりブラウジングに適している。不完全ながらFlashが使える点も大きい。NetwalkerのFlashはバージョン8だ。
しかし、少し使っただけだが、問題点も見えてきた。以降は長所と短所を織り交ぜながらコメントする。
マウス代わりのOptical Pointはスムーズに使える。トラックボールが機械式マウスを逆さにしたのと同様に、Optical Pointは光学式マウスを逆さにしたようなものだ。Netwalkerは画面が広ためポイントするには高い精度が必要になる。これにはぎりぎり合格といったところだ。ウィンドウを閉じる時に神経を使う。秀逸なのは、位置決めとスクロールの2つのモードがあることだ。しかも、このモードをボタン1つで切り替えることができる。
画面はタッチパネルになっているが、ほとんど使っていない。解像度が高くて指で押せないからだ。付属のスタイラスペンで指せばよいのだが、本体に収納できないので、持ち運ばない。
バッテリは折り曲げ部分に位置するので、重量配分もそこに集中している。両手で持って使う時にキーボードの両端をつかむと、バッテリの重みを意識する。ポインタはキーボード上部に位置し、両手の親指で操作する。その状態では人差し指がバッテリ下を支えるので、きちんと保持できる。問題はキーボードをタイプする時だ。広いピッチのキーボードといえば使いやすいように思えるかもしれないが、広すぎて親指だけではカバーできない。片手を離す度に、重量バランスがくずれる。要するに両手で持つには申し分ない重さだが、片手で持つには重い。さらにキーを両手で同時に押さなければならないこともある。そのような場合、液晶側から落ちそうになる。要はバッテリから手を離すとバランスが悪いのだ。
個人的には、キーボードは親指が届くところに集中していた方がよいと思う。無意味にキーが大きいと感じる。キーとキーの間隔をきちんと開けることで押し間違いをなくすようにしていればよい。本体のサイズにキーボードのサイズを合わせる必要はない。むしろ、キーの組み合わせを減らすためにキーの数を増やした方がよい。
例えば、ウィンドウを切り替えたり、アイコン化したり、閉じたりするキーが欲しい。これらをOptical Pointで行うのはいささか細やかな作業になるからだ。
アプリケーションの起動には若干時間がかかる。間違って2回起動してしまいそうだ。Chrome OSの起動時間にも匹敵する。これはCPUが非力なせいだろう。駆動時間との兼ね合いもあるが、もう少しパワーが欲しい。
実際Eclipseを動かそうと試みたが、うまくいかなかった。フリーズしたようなので再起動せざるを得なかった。完全なUbuntu PCにはならない。

2010年1月27日水曜日

Google SpreadsheetをODBC/JDBCから使いたい

ODBCを使ってAccess/Excelのデータをアクセスするというのは、Officeの基本的な使い方の1つといってもよいだろう。年賀状の印刷でも、このテクニックは必須だ。
Google DocsにはAccessに相当するデータベースはないが、Spreadsheetがあり、これで十分だ。しかし、Spreadsheetとしてオフラインのアプリケーションからも使えるようになって欲しい。別にGearsで動作して欲しいという意味ではなく(もちろんその方がよいが)、オンラインの状態で使えればよい。
ODBCからSpreadsheetを使えるなら、データをクラウドへ移すことができる。マクロを含むWordを、そのままDocsに保管し、必要に応じてダウンロードして使えばよい。
ODBCからSpreadsheetが使えるなら、JDBCでも使えるようにして欲しい。両方共ドライバを用意するだけでよい。

ニフティクラウド

ニフティがクラウドを始めたようだ。Amazon EC2タイプのクラウドだが、EC2の欠点を補う工夫がなされている。
仮想マシン自体はEC2より貧弱だ。メモリは512MB、ディスクは30GBしかない。EC2の1GB、160GBに比べるとかなり小さい。しかし、実用上の問題はないだろう。
料金は1時間あたり12.6円/hとのことだが、円高の今ではEC2より高い。なぜ10円にできなかったのか。しかし、月額料金や待機状態料金5.25円/hも容易されている。待機状態でも課金されるということは、待機状態のまま残しておけるということだ。EC2ではS3に保存するが、これには別途課金される。サービスが統合されているともいえる。
トラフィックには15.75円/GB課金される。価格が高いのはCPUよりネットワークがネックだということだろう。トラフィック課金がなければ、クラウドはホスティングサービスとしても最高のものになる。しかし、残念ながら現状ではコスト的にはホスティングサービスの方が有利だ。なお、通信性能に関しては、利用者が日本企業なら、欧米のデータセンターを使用するEC2より応答が早いかもしれない。
サーバOSは代表的なものを揃えているが、Windows Serverをサポートしているなら日本語版もあるとよいと思う。おそらく主な市場は日本だろうから、日本語版のサポートは当然だろう。もっともサーバOSで言語に依存することは少ないとは思う。特にShift JIS問題があるので、日本語版は鬼門かもしれない。
また支払い方法も請求書払いなのがよい。故人が支払うならクレジットでよいが、仕事で支払うなら請求書でないと都合が悪い。
次のステップは、さらなるサーバOSのサポートと、そのカスタマイズだろう。

2010年1月23日土曜日

Google Docsの保存形式

Google Docsでどんなファイルでも保存できるようになった。
これによって従来のファイル形式との非互換性が問題になる。
つまり、.docファイルは変換されるが、そうでないワープロファイルは変換されず保存される。閲覧はできないが倉庫としては役立つ。
逆にいえば、.docファイルは正確に保管することができない。
この矛盾を解消するようなオプションが欲しい。
一番簡単な解決方法は常にzipに圧縮して保管することだ。

後で気づいたが、ちゃんとオプションが存在した。最初からあったか?
気づかなかったので、よくわからないが、これで安心してストレージとして使用できる。
しかも、単にファイルが有るとわかるだけでなく、プレビューを見ることができる。これはPDFファイルに変換されて見えるようだ。PDFと同じように操作できる。

2010年1月21日木曜日

Modular Data Centerのコア数

Modular Data Center(MDC)は、コンテナ型データセンターともいわれる。現在モジュールとして最も注目されているのがコンテナだからだ。
このコンテナは一般的に20フィートの大きさがある。40Uのラックが15個格納できるらしい。これが平均的なMDCの仕様のようだ。
これからMDCの計算パワーを算出してみよう。本当の計算パワーはCPUに依存するが、ここではコア数を求めることにする。
古典的なサーバは1Uあたり1台なので、40Uなら40台になる。ここではUPSなど一切無視だ。
しかし、ブレードサーバを使えば、もう少し集積度を上げることができる。代表的なブレードサーバでは7Uあたり14ブレードだ。40Uの中35Uをブレードサーバにすれば、70ブレードまで実装できる。ここではブロードの発熱量など一切無視だ。
残りの5UはUPSや従来型サーバが入るだろう。これらは端数として無視する。
すると、70 blades/rack * 15 rack = 1050 bladesになる。
ブレードが将来Core i5/i7を採用すれば、ブレードあたり4コアになるので、4200 coresになる。2 CPU/bladeも珍しくはないので、8400 coresも可能かもしれない。
また、42Uラックを用いて、20 blades/3Uのブレードサーバを採用すれば、280 blades/rackになり、15ラックで4200 blades、Core i5/i7なら16800 coresだ。しかもCore i7なら並列度(スレッド数)で33600にも達する。これは20年くらい前のスパコンに匹敵する数だ。
しかし、実際にはこれほどたくさん実装することはできないだろう。最大の課題は熱交換だろう。

自治体クラウドは中途半端

霞ヶ関クラウドに対向してか、自治体クラウドの立ち上げが活発だ。しかし、自治体クラウドという発想自体が正解とは言えない。
クラウドにはパブリックとプライベートがある。個人情報を扱う自治体クラウドがパブリックとなる可能性は低い。それができるなら、住基ネットはもっとまともになっていただろう。
自治体クラウドをプライベートクラウドとして実現しても、サーバ数の削減など導入コストを削減する微々たる効果しか期待できない。もしパブリッククラウドで作ろうという思い切った決断ができていれば、もっとコストダウンできたろう。
そこで、他の自治体と経費を分担するためにシステムを提供する自治体が増えている。このような拡大は県境を超えることはまずないだろう。
しかし、県が主導で開発したクラウドを県内の市町村が利用すれば、市町村にとっては大きな節約になる。決して悪いことではない。単に中途半端なだけだ。
本来は国家レベルでクラウドを開発するのが理想だ。それに比べるとスケールメリットが小さい。しかし、このようなシステムの移行は段階的に行う方が無難でもある。その意味では方向性は間違っていない。
問題は、複数の異なるクラウドを統合する次のステップだ。かなり大掛かりなプロジェクトになりそうだ。

Google Docsの容量

Google Docsで任意のファイルを保存できるようになった。このタイミングでの、この変更は、個人的にとても嬉しい。というのは、GoogleとMicrosoftのどちらのサービスを導入するべきか、検討している最中だったからだ。実際には、Googleに決めていたのだが、MicrosoftのSkyDriveは捨てがたいサービスだった。しかし、この変更でGoogle Docsが遜色ないことが示された。しかも、ファイルシステムのモデルとしてはGoogle Docsの方が優れている。なぜなら、効率良く共有できるからだ。
同時にGoogle Docsの容量もわかるようになった。10GBらしい。私はすでに4GBを使っている。
SkyDriveの25GBに比べると見劣りするが、容量は将来的に増えるだろう。半分以下の容量だが、システムとしては優っていると思う。
今後はMicrosoftにもがんばってもらいたい。Microsoftの問題点は、不必要に装飾された画面デザインだろう。それが無駄になっているだけでなく、欠点にもなっている。ユーザ経験は大切だが、ネットブックには合わない。

2010年1月18日月曜日

デジタルフォトフレームでPowerPointを

デジタルフォトフレームは小さく完結したプレゼンテーションツールとなる。
この方向での進化を考えると、PowerPointの再生が必須となる。単にPowerPointをイメージに変換して表示するのではなく、アニメーションを再生できる必要がある。

キーバリュー型データストア

Webアプリは3階層モデルと言われるが、最後尾にはデータストア層がある。
データを保存するにはRDBMSを使うのが常識であった。実際、小規模なWikiなどを除くと例外なくRDBMSが使われている。しかし、RDBMSにはスケールの限界がある。
それを克服するため、近年キーバリュー型データストア(KVS)が注目されている。しかし、KVSへ移行するには、ある程度の開発ノウハウが必要だ。例えば、データモデリングが異なる。原則として主キーのみによる検索が主体となる。結合はプログラムで補う必要がある。直列化のオーバーヘッドもある。ただし、SQLでも直列化は必要なのでORMで隠蔽できるだろう。ORMでRDBMSとKVSを隠蔽するのは今後重要な方法論になるだろう。
移行をスムーズに行うには段階的に行うべきだ。つまり、本当に必要なところから進めるべきだ。
まず性能を向上するにはKVSベースのキャッシュを用いる。これによりRDBからKVSへの変換が促される。
次に永続的なKVSを保存する。しかし、一部に留める。トランザクションなどはRDBMSに任せる。それでも性能的に不十分であれば、いよいよすべてをKVSに移す。

2010年1月14日木曜日

クラウドでファイルはどこに

クラウドではファイルはオンラインストレージに保存される。
一方、クラウドではアプリケーションがWebアプリになる。
これらは、すべてをブラウザで処理するGoogleの戦略に沿っているように見えるが、少し問題がある。
Webアプリがオンラインストレージのファイルを認識するのは、かなり難しいということだ。
コピーなら簡単だが、その場合はダウンロードしてからアップロードしなければならない。
この問題を解決するには、Chrome OSにオンラインストレージをファイル参照できる機能が必要だと思う。

2010年1月13日水曜日

Google Docsがオンラインストレージに

ようやくなるらしい。
しかし、SkyDriveは25GBまで無料なのに、たった1GBとは何のためのストレージなのだろう。
Android携帯用microSDメモリの代わりでも2GBは欲しいところだ。
Googleは、検索できない情報に関してはかなりケチだ。ある意味では、きちんとビジネスをしているともいえる。もっとも、この1GBは検索もできるらしいし、ファイルサイズは250MBまでOKとのことなので、SkyDriveを超えている部分もある。
この1GBという容量はGAEと一致していることから、内部的にGAEを用いている可能性もある。

2010年1月12日火曜日

調査捕鯨への国家支援

調査捕鯨を続けるなら、民間レベルでは難しい時代になってきた。
反捕鯨団体の活動はエスカレートし、もはやテロあるいは海賊行為に近い。
しかも、提訴など法的活動も活発だ。
このような中で民間レベルで調査捕鯨を続けるのは極めて困難と言わざるを得ない。
続けるなら国レベルで支援を行う必要があるだろう。
個人的には反捕鯨団体の主張には理がないと思う。しかし、すでに理(科学)の問題ではなく、感情論ないし経済論の問題となっている。
これからは経済論として調査捕鯨の必要性を議論する段階だろう。

日本語Windowsの文字コード問題の解決法

WindowsがSJISを用いていることが、ガラパゴスを生んでいる。
日本語Windowsでは、APIレベルでSJISのファイル名を用いているが、内部的にはUTF-16である。しかし、日本語Windows意外ではAPIレベルでUTF-8のファイル名が使われており、日本だけが特殊なアプリケーションを開発する必要がある。
これを解決する手法として、UTF-8文字コードのファイルシステムを別途提供することが考えられる。特に、1つのファイルシステムをSJISとUTF-8の2つの異なるビューとして共有する仮想ファイルシステムが必要だ。
このような仕組みを用意した上で、新しいOSではUTF-8を基本としたファイルシステムへ変更すべきだ。過去の資産は仮想ファイルシステムを経由して取得できればよい。
Windows 7の次のOSでは、このような仮想ファイルシステムの提供が必須だろう。そして、次の次では、仮想ファイルシステムをレガシーとして排除する。これにより日本語Windowsも世界標準の仲間入りできる。その結果、日本独自部分がなくなり、開発コストも大幅に削減できるだろう。

2010年1月5日火曜日

箱根駅伝

東洋大V2おめでとう。
予定通りの勝利とはいえ、勝負の世界で予定通りにできたこと自体が努力と実力の証明だろう。
勝因は、5区の快走はもちろんだが、それだけではない。平均して早かったという点が非常に重要だ。聞けば全員10位以内だという。
1区5位、2区10位、3区10位、4区4位、5区1位
6区9位、7区1位、8区2位、9区10位、10区7位
この順位はそのまま来年の課題を示している。
往路では、花の2区で離されないことだ。しかし、柏原を起用するのはよくない。8区と3区を入れ替える方がよいだろう。ただし、そうすると遅い復路がなおさら遅くなる。
まず復路でも優勝を目指せる走りが必要だ。注目は6区だと思う。爪が割れても走り続けたのはさすがだが、爪を割らない準備が必要だ。下りの高速区間では差が出やすいので、差を詰められないこと、できれば広げることが重要だ。来年は下りも楽しみだ。
スカウトとしては、一番欲しいのは平地で速い人材だろう。
もう一つの不安材料は競技規則の変更だ。柏原の走りが目立つだけに、5区が短縮されるかもしれない。その場合往路の記録は落ちるだろう。

2010年1月4日月曜日

PCのリニューアルサービス

PCを買い換えるとデータや環境の移行が課題となる。
クラウドならデータもアプリも外にあるので移行は楽だが、オンラインでなければならない。日本のようなモバイル天国でも常にオンラインであることは難しい。少なくても飛行機の中では全く使えない。
やはりキャッシュのようにオフラインでも使える仕組みが必要だ。
そうなるとPCを買い換えるとき環境を移す作業から逃れることはできない。
PCの環境は、周辺機器、OS、アプリが重要だ。これらを簡単に移動させるための仮想化技術が必要となる。
周辺機器で重要なのはデバイスドライバだ。しかも、古いOSの古いドライバを使うのではなく、自動的に最新版と置き換える必要がある。この場合、必ずしも同じ仕様とは限らない。環境のコピーではなく、進歩でなければならない。
OSは、そのまま受け入れざるを得ない。ただし、OSのエディションと互換性を考慮する必要がある。サーバとして使うのにホームエディションは不適切だろう。また、今まで利用していたアプリが動作するかどうかのチェックも必要だ。動かないアプリを動かすには仮想化が必要だ。
アプリを簡単に移動させるには、常日頃からUSBで仕事をしておくことだ。USBで持ち運べるようにしてあれば、PCが変わっても仕事の仕方は変わらない。ただし、この方法は常に最善でない次善の手段を選択する方法であり、あまり効率よくない。PCをしょっちゅう変える場合に有効だ。
PCを販売するメーカーは、PCを下取りし、その環境を移行するところまでサービスとして行うべきだ。これにより安いネットブックでも高いサービス料金を課金できる

2010年1月1日金曜日

SkyDrive Explorer

このようなソフトが欲しかった。
SkyDrive ExplorerはSkyDriveをネットワークドライブとして利用できるようにしてくれる。これでSkyDriveの最大の欠点だった、複数ファイルのダウンロードが可能となった。
しかし、性能はかなり遅い。その原因はSkyDrive自身にあるので、やむを得ない。
このソフトによって、逆にSkyDriveをクラウドとして使う場合の便利さと不便さの両方が実感できた。今後は、Microsoft自身がSkyDriveを改善してくれる事を願いたい。

省エネ型天蓋付きベッド

すべて小さいほど省エネには有利となる。
一部屋全体を温めるエアコン暖房より、布団の中だけ温める電気毛布の方が省エネになる。しかし、完全に寝ているときなら電気毛布でもよいが、寝入りと寝起きの際には少々寒い。
そのような時はベッドの周りだけでも暖かいとうれしい。寝ながら読書をしたりするには最適だ。
ベッドの周りだけ温めるには、ベッドの周りを囲んでしまうのがよい。すなわち天蓋付きベッドだ。
ただし、この場合の天蓋はベッドとは別であり、ベッドに後から付け足す組み立て式の家具である。通常の天蓋は天井+カーテンだが、省エネ型では厚手の長めのカーテンでしっかりカバーする。
このような天蓋はもう少し見直されてもよいように思える。省エネを目的としなくてもプチセレブの雰囲気を味わえる。

インストールマニアックスの課題

インストールマニアックスは、Windows Server+IISにどれだけ多くのWebアプリをインストールできるかを競う大会だ。プログラミングコンテストのように特殊なプログラミング技能を必要としない分、多くの人が参加しやすい大会だ。しかし、プログラミング技能は必要ないが、計算機管理の知識は必要になる。情報処理技術者の技能としては、それぞれレベル2,1に分類されるため、やはり一般向けであることは確かだ。
今回のインストールマニアックスではHyper-Vが必須となった。ただし、これは無理やり課されたルールだ。なぜなら、Webアプリとは全く関係ないからだ。
しかし、Hyper-Vのインストールにはかなり問題がある。Hyper-Vを稼働させるには、サーバ本体の他に管理PCを必要とする。サーバ自身はインストールマニアックス事務局から配布されるので問題ないが、管理PCは自前で入手する必要がある。
どんなPCでも管理PCになるならよいが、Vista/7 Homeより上のエディションでなければならない。このようなPCの入手はすぐにはできない。Vistaはそもそも敬遠されているし、7にしてもネットブックならHomeだろう。よって、条件を満たせず、最初のハードルをクリアできない参加者が続出するように思える。
このレギュレーションには疑問を持たざるを得ない。

2009年総括

本当なら重大ニュースでも論じるところだが、ここではこのブログで兼ねてから課題にしていたことが確認できたので、そのことをまずまとめておきたい。
年々、ブログの記事が減っている。自分では、アイデアを思いつかなくなったわけでも、その量が減ったわけでもないと思っている。しかし、記事が減っている現実を見ると、思いついたアイデアをブログに公開することが少なくなったのは明らかだ。この問題を解決しておかないと、今年も減り続ける可能性がある。
元々は一日一アイデアを目安にしていたので、初年度のように500件近く書くのは多すぎではあった。しかし、アイデアマラソンではもっと多くアイデアを出すので、本来は初年度のペースが理想なのかもしれない。ただし、アイデアにはバリエーションを持たせることができるので、細かなバリエーションを考えれば、記事をバリエーションに分割して量を増やすことはできる。しかし、あまり意味のあることではない。異なる時間に思いついたバリエーションが別の記事になるのはやむを得ないとしても、なるべく1つの記事でまとめたほうがよい。
まず、アイデアを考える時間が減っていることは確かだ。今まで、自宅に帰ってから記事をまとめていたが、最近では子供の世話と自分の体力の衰えから自宅で仕事ができなくなっている。
さらに、仕事の量も増えている。ブログはあくまでも余暇なので、余暇に当てる時間が減っている。
つまり、今まで以上に限られた時間を有効に活用しなければならない段階へ入ってきているということだ。
新たな仕事の効率化方法を身につけないと、もはやこの問題は解決できなくなっているということを認めざるを得ない。残念ながら、まだその方法は見つかっていない。それを見つけることが今年の目標になるだろう。
しかし、効率は所詮100%が上限であり、それを超えることはできない。また、仕事は0時間で終わることもない。よって、効率だけでは解決しない。
したがって、収入に関係しない仕事を減らすことが次のステップになるだろう。仕事をしないのではなく、圧縮したり、任せたりする。

種の境界

これはあくまで素人の素朴な疑問に過ぎない。
来年は虎年だ。虎は大きな猫であり、同じ猫科のライオンとは子をなすこともできる。しかし、多分、一代限りであろう。よって虎とライオンが同じ種とはいえない訳だ。このように普通は遺伝的交配が可能かどうかによって種を定義する。
ここまでは素人にも納得できる。
しかし、遺伝的交配以前に体の大きさが余りにも違ってくると、物理的に交配できないだろう。もちろん地理的距離もある。生物学的に交配可能でもその他の条件で交配の機会がなくなると、もっと早い段階で種は別れ始める。
生物学の種の定義は医者の診断のように確実なものであるが故に種の境界のかなり内側を囲っているのだと思う。
人間が距離と時間を克服するまでの間、一つの種として維持できていたことは奇跡かもしれない。あるいは、技術の進化は生物学的進化と比べようもない程早いこと、またどんな時代でも歴史が示すように戦争や通商による交流が耐えなかったことなどの証かもしれない。
ちなみに、なぜ技術の進化の方が生物学的進化より早いかと言えば、戦略が異なるからである。前者はある種の偏った目的を持った最適化だが、後者は生存そのものを目的とする。また、前者ではエリート戦略などが活用される。
奇跡という大げさな表現をしたが、おそらく確率的には必然の結果だろう。進化の時間スケールはあまりにも大きいのでちょっとした文明の栄枯衰退は種の活動の一部に過ぎないのだから。

博士学生の就職

一般的に大学院には二つの課程がある。修士課程と博士課程だ。
修士課程と博士課程は大きく異なる。修士課程までは学部も含めて独自基準で評価される。しばしば、その評価はいい加減で甘くなる。それでも一定の成果は認められるために修士号を受ける資格はあるのだが、博士の基準に比べると大きな差がある。博士課程では学外の基準で評価される。その評価にばらつきがないとはいえないし、実際かなりあるが、それでも極めて公正かつ厳密に評価された結果であることは誇れるものである。大学は外部基準を時代に合わせて選択するだけだ。
多くの理系大学院では査読付き論文誌への採録を基準として採用している。この基準は厳しいと言えば厳しいが、甘いと言えば甘い。厳しい理由は、査読では非常に細かな点までチェックされ、少しでもおかしなことがあると落とされるからだ。決して間違ったことが書けないのはよいとして、思い切ったことも書けない。予測を書いてしまうと、証明が済むまで落とされるからだ。甘い理由は、そのような不自由さがあっても、ある程度コツを飲み込めば、論文を書くことはそれほど難しいことではなく、それ故論文を一つ書くだけなら余り手間ではないからだ。よって、最近では基準も二本以上しかも英文へと変化しつつある。
最近では博士課程を修了したポスドクの就職が問題となっている。ポスドクは、日本でもっとも優秀な人たちといってもよい。まだ、権威こそないが、実質的に研究を行っている人々であり、分野を限れば指導教員より深く理解している。このような人々の能力を十分に活用できず、また報いることができないようでは、日本の科学・技術が廃れてしまう。
ポスドクの就職がよくない原因は、大学や研究所を拡大できなくなっているからだ。大学は少子化のため、企業の研究所は企業本体の業績悪化のためだ。業績のよい企業の研究所は人を増やしているが、ここにもミスマッチがある。
博士号を取得するには、学部から数えて9年を要する。つまり、9年前の予想で進路を選択している人が多く、しかもその優秀さは専門性が強すぎる。よって、ワーキングプアを覚悟してテーマを貫徹するか、専門性を放棄して柔軟になるしかない。個人レベルで博士課程の学生ができることは、かなり限られる。どちらを選択すべきかは個人の自由だ。しかし、ポスドク問題を解決しようという方策の大半はワーキングプアを目指すものだ。
例えば、研究助手としての職を増やす方策では、雇用する大学には都合がよいが、将来の保障を確約できるものではない。社会的な成功者として認知されない。研究助手から教授へ昇格できるものは、ごく一部に過ぎない。これは国家公務員の競争より酷い。ポスドクは生きるために天下りしなければならない。
純粋な科学者を目指すものならそれでもよいかもしれないが、世の中の多くの研究者は経済的な成功も目指している。そのような人たちは、今のテーマを活かしながら次のテーマへ移っていくべきだ。そもそも長い一生に比べて、テーマを選択する時期は短い。一生かけるテーマを見つけたら、それを追求してもよいが、若手のうちに追求してもなかなか成果はでない。もう少し段階的に計画的に研究するべきだ。
よって、博士は優秀な能力を活用できる場所を自分で探すべきだ。博士課程の学生はあまり就職活動をしたことがないかもしれない。しかし、これからはそうはいかない。課程が変わるときに、今から5年後を予想し、人が不足する分野へ乗り替えるべきだ。これは専攻を変えるという意味でもよいが、テーマを変えるということでもよい。テーマを変えることは時間的な不利を招くが、将来就職できないよりずっとよい。具体的には、純粋科学から応用科学へ移ることだ。

苺のチョコレートケーキ

子供が幼稚園でクリスマスプレゼントに何が欲しいかと聞かれて、苺のチョコレートケーキと答えていた。他の子はおもちゃが多いのに、食べ物だとは、いかにも食いしん坊らしい。また、まだ金銭感覚のない子供らしい願いだとも思った。かわいい願いなので、叶えてやろうと詳しく聞くと、苺のチョコレートケーキとは、チョコレートケーキの上に苺が乗った一般的なものではなく、チョコレートが苺味のケーキなのだそうだ。さすがに、そのようなケーキは聞いたことがない。
探しても見つからなかったので、現物をいろいろ見せながら誘導していくと、最終的にはおいしいケーキなら何でもよいらしい。それで一安心していたところ、ちょうどクリスマスにインフルエンザになってしまった。子供には「いい子にしていればサンタさんが後でケーキを持ってきてくれるよ」といい、全員が回復するのを待つと大晦日になってしまった。
ところがいざケーキを買いにいくと、何と本物の苺のチョコレートケーキが売っていた。それは不二家の「苺ミルクのチョコレートケーキ」だ。これが子供のイメージにもっとも近い。前からあったのかもしれないが、クリスマスの時期にはなかった。ちょっとしたサンタからのプレゼントだったのかもしれない。

新型インフルエンザ

とうとう新型インフルエンザにかかってしまった。
感染源は子供の通う幼稚園らしい。実際、インフルエンザが原因の学級閉鎖が行われ、しかも我が家では子供が最初に発症した。学級閉鎖したにもかかわらず感染した理由はよくわからない。もしかしたら感染源は別にあるのかもしれない。しかし、その場合、考えられるのは私の職場くらいだ。発症の時間差も大きい。
インフルエンザの症状として特徴的だったのは発熱、頭痛や筋肉痛くらいで、タミフルを飲んで3日程安静にしていれば日常的な作業ができるくらいに回復する。新型インフルエンザは弱毒だと聞いたが、実際その通りだと実感した。
しかし、早い時期に医者にかかって薬をもらわなければ悪化する可能生が高い。似た症状があれば、すぐ病院にいくべきだ。今、私の地方、おそらく都会といってよいだろう、では検査薬が不足している。実際、私も検査なしに薬をもらった。家族全員発症していたので、必要はなかったが、最初の一人には検査が必要なので、不足は困る。タミフル自体の供給も重要だが、検査薬の供給も同じくらい重要だ。この原因は流通にある。なぜなら地方には結構余っているからだ。正確に言えば余っている地方もかなり多い。消費した分を宅急便で直ぐに補える体制ができていれば、国全体で一つの倉庫を持っておけばよい。地方自治とかで47分轄するのは間違っている。なお、実際には47分割しているわけではないと思うが、最終地点では不平等になっているのも事実だ。

仮想世界と現実世界の速度差

時間差でもなく時差でもない。あくまで速度差である。
仮想世界のコミュニケーションがあまりに円滑だと現実世界に戻った時には大きなギャップを感じる。これを速度差と表現した。まるで高速道路から一般道へ戻った時に、ついついスピードを出しすぎてしまうときのよに、2つの世界を行き来すると速度差を感じて、戸惑うことが多い。
仮想世界では、十分なコミュニケーション手段が提供されていれば、物理的な制約に依存せずに活動することができる。仮想世界での仕事の多くは文書作成である。プログラミングも一種の文書作成に違いない。これは考えを表現できればよいので、非常に速くできる。考えをまとめる時間こそが重要だ。よって、考えの訓練さえできていれば、一週間分のたまった仕事を1日でこなすのも無理がない。
それに対して、現実世界の仕事は、特定の場所に移動する必要があったり、特定の物理資源を必要としたり、仕事を行うための条件を整えるだけで時間がかかる。一日にできる打ち合わせには限りがあり、なかなか前進しない。そもそも会議は踊るものだとしてもだ。貴重な時間が浪費されることの方が多い。
よって、現実世界の仕事をどれだけ仮想世界に移行することができるかによって、仕事の効率が変わってくる。