2008年4月28日月曜日

SaaS版Eclipse

Eclipseには手を焼いている。
確かに便利だが、追加機能が多すぎる。あまりに多くて手が回らなくなってきた。
必要な機能だけを追加したり、不必要な機能を削除したりするのが正しい対象方なのかもしれないが、それ自体は何ら生産に関与しない操作にあまりに多くの時間を割いている。
そこで、EclipseをSaaSにしてはどうだろう。
SaaSなら常に最新版をフルセットで利用できる。
問題は2点だろう。
1つはEclipseの操作感をAjaxで実現できるかどうかだ。これはさほど困難だとは思えない。現在のAjax開発技術は急速に進歩している。もうフレームワークの域に達している。
もう1つはホスティングだ。ソースを公開できても計算資源を公開できるオープンソースプロジェクトは多くない。無料のOSSを使うために有料のサービスを使うのでは利用者は喜ばないだろう。無料の効果は大きい。しかし、EclipseはIBMが後援し、IBMはクラウドに力を入れている。無料でサービスが提供される可能性はゼロではない。

後発医薬品

後発医薬品はジェネリック医薬品ともいう。特許の切れた薬だ。
この4月から後発医薬品が買いやすくなった。
私の場合は薬代が半額以下になった。非常に大きな効果がある。
医者に聞いた話では、後発医薬品の利幅はむしろ先発?医薬品より大きいらしい。薬局にはありがたい薬なのだそうだ。それが本当なら誰も困ることのない大変優れた薬だということになる。
1つ心配なのは開発費を回収するために特許期間の薬の価格を高くする必要があるかもしれないということだ。保険費が高騰する可能性もある。保険が効くなら実費負担はそれほど多くはないが、国庫負担はかなり大きいだろう。

省電力スイッチイングハブ

このブログは本来オリジナルのアイデアを紹介するものだが、最近は製品紹介に終始している。また気になる新製品が登場する。
コレガは最大52.7%の省電力化を実現できるスイッチイングハブを発売するらしい。これは興味がある。ただし、まだ買うのは時期尚早だ。
なぜなら、最初の製品は5ポートしかないようだ。しかし、うちでは8ポートを多用している。ポート数が増えるほど省電力効果は高いだろうから、ポート数が増えるのを待ちたい。
8ポートになれば、全ハブを交換してもよい。
また、この製品ではケーブル長を検出して消費電力を節約するらしい。ということは、不必要に長いケーブルを使うべきではないということだ。今までケーブル長には無関心だった。後で変更することも考慮して長くてもよいと思っていたが、それは間違っていたようだ。

2008年4月26日土曜日

バインダークリップのペン

いつでもメモが取れるようにポケットに筆記用具を入れている。シャーペンと黒・赤ボールペンの3点セットだ。どれが欠けても困ることがある。
そのような使い方をしていると、ボールペンに不満が出てくる。シャーペンは芯を変えれば、いくらでも使える。しかし、ボールペンはそうではない。さすがに使い切ってから芯を入れ替えてまで使おうとは思わない。
問題は、長い間使っているとクリップが折れてしまうということだ。ほとんどのボールペンは使い切る前に壊れてしまう。クリップが壊れると非常に使いづらくなる。結局、ポケットから出して卓上に置く。そうやって使い切れないボールペンがたまっている。
ところが、最近はバインダークリップのボールペンがコンビニで手軽に買えるようになってきた。まだ耐久性を確信したわけではないが、大いに期待している。心配なのは金具部分ではなく、プラスチックのクリップ自身が壊れるのではないかということだ。

ULP Bluetoothに期待

従来のBluetoothより高速かつ低消費電力で動作するULP Bluetoothが開発された。
これは期待できる技術だ。
携帯プレイヤーのからまるイヤホンコードにはうんざりしている。
携帯電話でモバイルするときにも必須だろう。
Bluetoothは将来がないと思っていたが、これで息を吹き返すかも知れない。
Bluetoothの周辺にはライバルも多い。この仕様の近辺にホームネットワークという巨大な市場が形成される可能性があるからだ。Bluetoothの脱落を傍観していたライバルも気が気ではないのではないだろうか?
このような技術開発が進めば、グリーンITが身近になる。

2008年4月25日金曜日

TENORI-ON

報道を見て、思わずコメントしたくなった。
これは面白そうだ。
自身は楽器と全く縁がないが、あの画面はセルオートマトンを彷彿とさせる。それだけで応援したくなる。
演奏ビデオを見てもやはりセルオートマトンのように見える。ただし、横に移動する。つまり横軸が時間軸になっているようだ。しかし、単なる時間軸でもない。なぜなら進行方向に対して模様が生じるからだ。
どういう規則なのか早く詳しい情報を知りたい。

2008年4月22日火曜日

レンタル携帯を観光ナビゲーターに

日本が観光大国になるためには様々なバリアを撤廃する必要がある。
言語や文化もバリアの一つだ。もっとも文化は観光資源でもあるのでむやみに撤廃するべきではないが。
バリアを低くするにはナビゲーターを用いればよい。
そして、空港でレンタルする携帯電話にナビゲーターの役割を持たせるとよい。
ナビゲーターは特殊なものである必要はない。日本人でも携帯電話をナビゲーターとして使っている。路線検索がよい例だ。
問題は習得時間を短くする必要があるということだ。操作を簡単にし、インターフェースを多言語化し、さらにインターネットで事前に操作法を学べるようにしておく。そうすれば、日本国内どこへいっても携帯が助けてくれる。
外国人だけでなく日本人の地方出張には役立つだろう。

2008年4月21日月曜日

Advanced vs Applied

応用問題という言葉は誤解を招く。日本語は1つの言葉に多くの意味をこめることが多い。それが根本的な原因だ。
こういうときは英語に直すと理解しやすい。ここではadvancedとappliedで意味を明確に分ける。
一般的に応用問題というときは発展的な問題を意味する。つまり、1つの原理だけでなく複数の原理を応用しないと解けない高度な(advanced)問題というわけだ。advancedというといかにも高度な印象を受けるかも知れないが、実はそれほど複雑ではないということだ。試験の文章問題の多くは、この種の問題だ。しかも、文章問題は、複数の原理を使っているわけではなく、単に文で問題を表したにすぎない。
それに対して実社会の中で現実に応用(applied)できるかという問題はずっと複雑だ。まず、適用可能な原理の範囲が限定されないので、あらゆる範囲を検索する必要がある。試験問題の場合は、出題範囲が決まっているが、現実の研究開発に出題範囲などない。しかも、原理自体が未知であることもある。その場合、原理そのものをどう突き止めるかという段階から始める必要がある。

2008年4月19日土曜日

NTTのパラメトロン

NTTがナノテクノロジーでパラメトロンを復活させたらしい。
消費電力が従来の素子の1/100-1000になるようだ。
しかし、気になるのは演算速度だ。消費電力は低いが、ばねだから機械的な仕組み?のようだから電子より遅いだろう。動作速度は0.1MHzくらいのようだ。
本当にこれでスーパーコンピュータが作れるのだろうか?むしろストレージの方が向いているように思える。
もっとも動作速度はこれから向上するのだろう。そのとき消費電力が増えないことが課題となるだろう。

2008年4月18日金曜日

ライセンス購入の無駄

先日あるソフトのライセンスを購入した。
封筒に梱包材とともに入っていたのは1枚の紙で、それにライセンス番号が書いてある。
このライセンス番号を入手するために消費されたCO2を考えると大いなる無駄と感じてしまう。
番号だけならネットからダウンロードできる。
しかし、購入手続きを法人決済で行うには、これだけの無駄をしなければならないらしい。
このような状況は正しいとはいえない。
環境にやさしいライセンス購入方法を考えるべきだろう。

2008年4月15日火曜日

ROA

ROAとはリソース指向アーキテクチャのことだ。
ROAとは何かという問いは非常に重要だ。自分ではまだ完全に答えることはできない。それでもいくばくかの理解が得られたように思えるので、ここで述べておこう。これが最終的な答えではないという前提で読んでほしい。中途半端な理解でも他の人の役に立つならうれしい。逆にかえって混乱させてしまったら申し訳ない。
ROAと逆語があるとすればMOA(Method Oriented Architecture)ではないかと思う。念のためMOAという言葉はこの説明のための造語であり、一般的な用語ではないことを申し添えておく。WSではSOAPとRESTの対比で語られるが、RESTはROAであり、SOAPはMOAである。MOAはRPCともいえる。つまりサービスの切り口が関数・手続き・メソッドなどである。それに対してROAではリソースで区切る。
MOAは伝統的なRPCスタイル、すなわちクライアントサーバになじむ。しかし、APIが複雑になり、互いの関連が理解しにくくなる。そこで複雑な問題を分解するときの常とう手段として全体を部分に分割する。このとき隠蔽されていた内部構造を明らかにしてしまう。ROAでは隠蔽されていたリソースを明示的に扱う。これは危険に思えるかもしれないが、もともとパラメータとしては明示されていたものなので抽象度が下がるわけではない。
これだけなら特に問題ないが、ROAではさらに強い制約を課している。それはメソッドを大胆にHTTPメソッドレベルまで簡易化することである。
つまり、MOAでは多様なメソッドと唯一ともいえるリソースで設計するが、ROAでは多数のリソースとごく少数のメソッドで設計する。両者を比較するとROAの方が構造化されていると考えられる。
今のところ私の理解しているROAとはこのような姿だ。

2008年4月12日土曜日

OSSならMacがよいのか?

OSSの情報源の1つにMOONGIFTがある。
しかし、最近のMOONGIFTはMacのOSSばかりだ。
これは果たしてOSS全体の傾向なのか、MOONGIFTの記者の傾向なのかよくわからない。
OSS全体の傾向ならMacを使っていく必要がある。
また、そうでないなら、そう仕向けられているようで信用できない。

2008年4月10日木曜日

サイトクリエイションJr vs ホームページビルダー

前回の記事ではまだ考察が不十分だった。
サイトクリエイションJrにとって市販のホームページ作成ソフトは競合商品となる可能性がある。ここではホームページ作成ソフトとしてホームページビルダーを取り上げる。ホームページビルダーは安価で十分な機能を持つ定評のあるソフトだ。
ホームページビルダーの価格はアカデミック価格で4000円くらいだ(ったと思う)。つまり、1台のPCにホームページビルダーをインストールすれば、同時に1人しか使えないが、同時でなければ何人でも使える。4000円で人数は無制限というわけだ。
ゆえに、ホームページビルダーの場合、同時利用者数が問題となる。うちの場合は200~500だ。PC台数は500なので、これが上限となる。期待値は200だ。
最近ではSoftGridなどアプリケーション仮想化あるいはアプリケーション配信と呼ばれる技術が進歩している。これはオンデマンドでアプリケーションを瞬間にインストールする技術と考えてよい。つまり、必要な時に必要な場所にライセンスを配信する。よって、必要最小限のライセンスがあればよい。すべてのPCにインストールする必要はない。
このようなプラットフォームを仮定すれば80万で自由にホームページを作成できることになる。
一方、サイトクリエイションJrはユーザごとの課金となる。ユーザが5000人なら5000*2000=1000万円になる。ユーザ単位の料金制の問題は利用してないのに課金されることだ。パスワードはセッションごとに入力できるようにし、保存しないようにすれば何人でも利用できるはずだ。ホームページビルダーを共用するときも同じだ。同時利用数で契約できるようにし、セッション数で制限すればよい。

2008年4月9日水曜日

mod_zipが欲しい

mod_zipとは、WindowsのExploererのようにzipファイルの中身をパスでアクセスできるようにするApache拡張だ。
このようなモジュールが存在するかどうかわからない。たぶん存在しないと思う。その理由は後で述べる。
このようなモジュールがぜひほしい。
なぜならプロバイダの容量は小さく、圧縮できればその分の多くのコンテンツを公開できるからだ。
CGIでも代用できるが、モジュールの方が使い勝手がよい。
問題点もある。
zipファイル自身のダウンロードができなくなるかもしれない。しかし、zipファイル自身を指定したときにzipファイルをダウンロードすると判断すればよい。あるいは.htaccessで有効範囲を指定すればよい。
もっとも指定方法が複雑になればCGIの方が便利かもしれない。

Ulteo

UlteoはOpenOffice.orgのASPを無料で提供している。
Eee PCのようなOpenOfficeをインストールできないPCでも(USBメモリにポータブル版を用意しておけば使えるが)インターネットに接続してさえいれば、どこでもOpenOfficeを利用できる。
少し期待して、開発が終了するのを待っていた。
最近、開発が終了したというメールを受け取り、使ってみたが、肩すかしをくらった。
日本語が入力できない。
致命的な問題だ。
UlteoのASPはどうやらVNC同様の方式でイメージ転送で対話するようだ。そのためかIMEが一切動作しない。つまりキーボードから直接入力できる文字しか受け付けない。全く使い物にならない。VNCでは相手側でIMEを作動させる必要がある。今、西欧言語しか対応していないので、IMEを必要とするアジア言語はいずれも使えない。
Ulteoを紹介したメディアは、このことをどう伝えるのだろうか?はたしてフォローがあるのだろうか?メディアの見識も試されるだろう。
Ulteoについては期待せずに気長に待つことにする。

サイトクリエイションJr

GMOインターネットのサイトクリエイションJrはHTMLエディタのASPだ。
レンタルサーバにインストールされたブログと異なり、サーバに何のインストールも必要ない。
サーバのFTPアカウントを登録し、FTP経由で修正するようだ。
1サイト月額2100円(初期費用も2100円)で利用できる。
便利そうなので使ってみようと思いコスト計算をしたところ割高だとわかった。
想定している用途では1サイトに複数のユーザ(最大5000人)がいる。5000人分が2100円/月なら大変安い。しかし、5000人のそれぞれが異なるパスワードを使っているため、FTPアカウントも5000個必要になる。すると5000サイトと計算される。これでは普通にHTMLエディタを購入した方が安い。
思うにGMOインターネットはターゲットとする顧客を誤っているのではないかと思う。レンタルサーバを使うユーザなら高価なASPを使わなくてもブログを使えばよい。ターゲットにすべきはもっと初心者だ。しかし、初心者がいきなり有料のサービスを使うことはまずないだろう。すると、ターゲットは初心者を顧客とするプロバイダ(あるいはホスティングサービス)にすべきだ。
プロバイダなら、このサービスを利用者に提供することで差別化することができる。しかし、プロバイダは、そもそも2000円くらいでサーバをレンタルするので、このサービス料を支払うことはできない。ユーザ負担なら差別化はできない。つまり、プロバイダ料金が必要だということだ。大勢のユーザがいるプロバイダには大幅な割引をする必要がある。
サイトクリエイションJrはCPUを売る商売といってもよい。このCPUをEC2などでまかないアクセス頻度に応じた料金体系を考えるとよいだろう。
良いサービスなのでおしい。

2008年4月7日月曜日

Google Airが欲しい

GoogleにもYahooにも路線検索はある。
しかし、世界を網羅した航空路を含めて検索できるものはない(と思う)。
もちろん、各航空会社のサイトには自社路線の検索はある。しかし、すべての航空会社の路線を検索できるサービスは多分ない。
Googleが航空路線を含めた検索をしてくれれば助かる。これをGoogle Airと名付けてみた。

過ぎたるは及ばざるがごとし

重要な格言と言える。
日本の携帯は世界一の多機能だ。それは誇れるものだろう。しかし、世界でほとんど売れていない。高すぎるのだ。通話料で回収しなければ売れるものではない。そのような商習慣がない世界では通用しない。機能が多すぎて、大した機能がない携帯に勝てないのだ。
日本は世界一ブロードバンドの進んだ国だ。島国で人口密集地が偏っているので、ある程度投資が進めば容易に人口カバー率を上げることができる。日本ではストリーミングを快適に使える。ストリーミングが商売になる国は珍しい。しかし、日本がストリーミングに固執し、またDRMに固執する間に、世界はP2PとDRMフリーへ向かおうとしている。多額の投資を行ったCDNはタダ同然のCDNに負けるかも知れない。世界の最先端を走っているつもりが、反対方向に走っていることがわかり、あわてて向きを変えてももう遅いということになるかもしれない。
インフラは国際競争力を高める。しかし、インフラは世界標準から著しくかい離すると、共通ではなくなる。共通でない基盤は邪魔にしかならない。

2008年4月5日土曜日

オンラインシューズフィッティング

通販で靴を買うのは勇気がいる。
実際に試着したわけではないので、買った後で足に合わないことがわかれば大損だ。
そのような心理的な障壁のため靴の通販には限界がある。
もっと安心して購入できるようにする必要がある。
そこで考えたのが、シューズフィッティングをオンラインで行うというものだ。
シューズフィッティングとは、足の形に合う靴を探すこと、あるいは靴を足の形に合わせることだ。ここでは前者の意味で使う。
例えば、リスクを避けたい消費者は有料でシューズフィッティングを希望する。少なくとも機材の送料と保険料を支払う。
利用者は送られてきた機材で足の形を測定し、オンラインで送信する。あるいは機材とともに返送する。
足型データがオンラインで参照可能となれば靴のデータと照合して、履き心地を計算する。
原理は簡単だが、宅配に適した足型測定機材の開発や、履き心地のアルゴリズムなど詳細に詰める必要がある。そのノウハウが差別化になるだろう。

マクドナルドのコーヒーをコンビニで売れば?

マクドナルドのコーヒーが人気だ。値段の割においしいらしい。
コーヒーで有名なのはスターバックスだ。スターバックスのコーヒーはコンビニでも売られている。
ならばマクドナルドのコーヒーもコンビニで売ればよい。
100円で売ることはできないだろうが、本当においしいなら100円より高くても売れるかもしれない。

Mozilla Prism vs. Google Gears

PrismはWebアプリケーションをデスクトップアプリケーションに変換する。
これによりGoogle Gearsが時代遅れになるというのだが、これは疑問だ。
Google GearsはWebアプリケーションをオフラインで利用できるようにする技術だ。Gearsを使ってもデスクトップアプリケーションにはならない。(オフラインであっても)ブラウザでアクセスする必要がある。
Prismを使うとブラウザの枠組みを超えることができる。その意味ではGearsより新しいかもしれない。
しかし、PrismではWebアプリケーションはオンラインのまま使い続ける必要がある(と思う)。どんなに見かけがりっぱ(ブラウザらしくない)でもオンラインのままでは利用可能な状況に限界がある。
両者は相補的なのであって、対立するものとは思えない。

2008年4月4日金曜日

Client-let

Javaにはサーブレット(servlet)がある。これは小さなサーバ(serv(er)-let)を意味する。
同様にアプレット(applet)もある。これは小さなアプリケーション(app(lication)-let)を意味する。
ここに小さなクライアント(client-let)を加えようという提案だ。
発端はアプレットの遅さにある。
アプレットは有望な技術に思われたが十分に活用されているとはいいがたい。その原因はアプレットの遅さにある。
アプレットが遅いのは毎回起動するからだ。クラスは初回ダウンロードされるが、それ以外はキャッシュされる。問題はJVMの起動時間だ。
この問題はCGIと同じだ。それに対する解答がサーブレットだったはずだ。
CGIは毎回プロセスを起動するので遅い。しかし、サーブレットはあらかじめ起動したプロセスの中でスレッドとして動作するので速い。
同じことをクライアントで行えばよい。
つまり、ブラウザと並行にJVMを起動しておき、アプレットをスレッドとして実行する。このような形態にクライアントレットという名前を付けてみた。
これは誰もが思いつくが、それでも実現していないのには理由がある。1つは実装が容易ではないため、もう1つは安全でないためだ。
単にブラウザと同時にJVMを起動すればよいというわけではない。それではブラウザの起動が遅くなり、全体の使用感が悪化する。しかし、オンデマンドで起動すれば現状と変わらない。すなわち、ブラウザ起動後からJVMを必要とする前の間に、ゆっくりと穏やかにJVMを起動させる必要がある。急激に起動させるとCPUを奪いユーザ経験を悪化させる。したがって、ゆっくり起動させる必要がある。これが結構難しい。
致命的かも知れないのは安全でないことだ。複数のアプレットが同じJVMで稼働するため1つの障害が他を巻き添えにするかもしれない。サンドボックスの実装が困難になる。
この記事は想像で書いているので、実際のブラウザの実装を確認しているわけではない。そのため、すでにここで述べた工夫が取り入れられている可能性もある。それでも遅いのならしかたない。

JRE update 6の問題点

JRE update 6がトラブルを起こしている。
私もトラブルに巻き込まれた。
グループウェアのSecureTicketがJavaで作成されている。それがupdate 5から(未確認情報では4も)正しく動作しなくなった。ハングしてしまう。
最初はSecureTicketが原因だと思ったのだが、どうもJREの側に原因があるらしい。
対策は「Javaコンソールを開く」ことである。
Javaが稼働すると余計のウィンドウが開くようになってしまった。
少々みっともないが背に腹は代えられない。

2008年4月3日木曜日

e-learningは安いか?

NECが教育機関向けe-learningサイトContentsCafeを開設した。
かなり充実した内容なので、これを例にe-learningのコストを計算してみたい。
例えば、半年1学期の場合、6か月コースになる。このとき、あるコースでは受講者1人あたり2640円の経費がかかる。コースによりばらつきはあるがおおむね似た価格となる。
もし非常勤講師を雇えば大雑把に30万くらいの経費はかかるだろう。
すると採算ラインは113人前後となる。
受講者がこれ以下ならe-learningが得だが、これ以上なら人間の方が得だ。
もちろん人間の方が柔軟性に富むという利点があるが、個人差も大きい。よって授業の質を考慮することは水掛け論になるのでしない。
つまり、小人数構成にして人件費をかけるようになると、e-learningにした方が有利だということになる。
逆に、非常勤講師の戦略としては、多人数でe-learningに勝る教育効果をあげる必要があるということだ。そうでなければe-learningに職を奪われることになる。

会社経営はサッカーではない

サッカーの指導者が代表チームをワールドカップへ導くと、すばらしい指導者だといわれ、経営の手本にしようとする。それ自身かなり?な話だが、ここで問題にするは、それとは少し違う話だ。
サッカーで勝つための方法論には、負けないことというのが通用する。しかし、負けない経営は通用するのだろうかという疑問だ。
負けない経営とは、ある意味では手堅い経営だが、シェアを守ることに固執したり、評判を守ることに固執することにつながる。
成長はS字であり、どこかで飽和する。シェアは伸びなくなり、評判もそれ以上は上がらなくなる。そのマンネリを打破するには攻撃的でなければならない。サッカーならシュートは1本でもゴールに入れば勝てるだろう。しかし、経営では確実にヒットする1本に頼るのは下作だろう。確実にヒットするなら誰もが参入する。よほどの参入障壁がなければならない。
元気の良い会社はどちらかといえば攻撃型だ。多少の守備のまずさは大目に見て、それでもなお攻撃の手を緩めない。守備型は1本のシュートに賭け、当たれば勝てるが、逆に1本でもシュートを決められると負ける。
一般論はあまり意味がないかもしれない。この守備型の問題点を指摘したいのは、昨今のITが守備面ばかりに集中しているように思えるからだ。例えば、セキュリティ、コストダウン、情報漏えい、J-SOXなどいずれも守備的ITである。これらに投資しても企業の売上は増えない。コストダウンがそこそこ効果があるくらいだ。
しかし、企業たるもの、ある程度のハイリスクハイリターンが狙いだろう。債権なみの成長率では投資の意味がない。
そのためには攻撃的IT投資をしなければならない。
しかし、そのような投資はベンチャーばかりが先行し、大企業は守備にまわってばかりいる。
確かに大企業を動かす慣性は大きく、重いかもしれないが、どこかの本に書いてあったように、動かなければチーズは手に入らない。
サッカーで守備型戦略が通用するのは人件費がかからないからだ。人件費がかかると、何もしなければ支出ばかりが増えて倒産する。もし、サッカーでもボールが自陣にある間に減点されるというルールがあれば必然的に攻撃型にならざるをえないだろう。

2008年4月2日水曜日

一日一語

ブログで日記を書く人もいる。
しかし、日記を書かない人もブログを書く。そのとき、日記以外のテーマが必要になる。
私の場合はアイデアを考える訓練をしているが、あまり一般的ではない。
もっと手軽なテーマとして一日一語ずつ何を覚えたり、調べたりするとよい。
例えば、世の中には略語が多い。Aから初めて全部の略語を1語ずつ調べていく。
また、英語の単語を覚えるのでもよい。毎日見たテレビや読んだ本の感想を書いてもよい。
あせらず継続することが重要だ。
また、無価値であると決めつける必要もない。価値は未来の人に決めてもらえばよい。

2008年4月1日火曜日

東芝はメインストリームに出てくるか

日本の半導体産業で東芝の好調さが際立つ形となった。
しかし、それを支えるNANDフラッシュメモリやCELLは必ずしも盤石とはいえない。
NANDフラッシュメモリは競争が過熱する恐れがあり、価格の下落が予想される。
CELLはPS3次第だ。
もっとも東芝の強みはシステムLSIだろう。それは基本的に多品種少量生産の市場だ。労働コストが比較的大きくなる。半導体の強みを発揮しているとはいえない。中国で設計した方がよい。
個人的にはCELLの勢いをかってメインストリームのx86互換CPU市場に出てくれるとうれしい。しかし、東芝はdynabookを持つのでIntelと競争するわけにはいかないだろう。
ここでVIAの方法が参考になるように思える。得意のシステムLSIで周辺を抑えて、徐々にCPUへ近づく。最初はメインストリームを避け、競争力をつけてからメインストリームを狙う。
ガートナーによれば半導体産業は長期に停滞する可能性があるようだ。新たな市場の開拓が必要だ。もしメインストリームで競争力をつけるならx86互換CPUが手札として必要だろう。最初に狙うべきはUMPCあるいはMIDだ。ぜひ夢の1チップPCを出してもらいたい。1チップPCはx86互換でなければ意味がない。
当面はNANDフラッシュメモリを用いてSSD市場を開拓することになるだろう。HDD市場も十分大きいが、これが半導体に代われば新たな市場となる。

Webグループウェアの進化

グループウェアはかつてのドミノなどアプリケーションベースからサイボウズなどWebベースへ移行している。
また、これらのWebグループウェアもAjaxを採用したりユーザにリッチな経験を与えることに成功し、アプリケーションとそん色なくなっている。
しかし、パッケージ販売ではサーバなどのモノを必要とするためユーザ側に管理コストが発生する。
そこで、サービスとして提供する事業へシフトしている。
サービス化すると国際化も可能となる。
ここまでは、ほぼ一本道といってもよい。
問題はこれからの進化だろう。
間違いなく機能は強化されるだろうし、ユ-ザインターフェースも改善されるだろう。
同時に内部構成も大きく変わるはずだ。パッケージではクライアントの数も限られる。しかし、サービスでははるかに多くのクライアントをサポートする必要がある。ここでクラウドが重要な役割を果たすだろう。
また、パッケージにも変化が起きる。半分パッケージ、半分サービスの混在製品が登場するかもしれない。ユーザごとのカスタマイズはパッケージで対応し、不変のロジックはサービスで対応する。開発時間も短縮し、競争力も高まる。

サービスの淘汰

サービスはITの最前線であるが、淘汰も激しい。
特に、日本の資本力のないベンチャーがGoogleにはりあって同様のサービスを提供しても意味がない。
もっとニッチをねらうべきだ。
また、連携してサービスの質を高めるべきだ。
うまくいけば買収してもらえるかもしれない。
なぜ、こんな記事を書いたかと言えば、あるサイトがいまさらスケジュールの共有機能を追加したなどと連絡してきたからだ。Googleカレンダーがあるのにスケジュール共有など使う意味がない。

Safariの問題点

Safariは表示が速いことで有名だ。
確かにその通りだ。
しかし、互換性がいまいちだ。
特にGoogle関連のサービスが使えないことがある。
GoogleといえはAndroidでSafariを採用するなど親和性は高いと思いきや、あまり対応は進んでいないようだ。
Googleドキュメントのガジェットが伸び縮みを繰り返したり、Googleノートブックは未対応だと警告する。
常用するにはまだ早いと思う。

ASPとSaaSの違い

SaaSに関してはASPとの違いが不明確であるという指摘が多くなされてきた。
それに対して一定の線引きをする必要があったが、なかなか業界標準と言えるものがなかった。
ITmediaの記事「ASPとSaaSの違いをはっきりさせる」は、かなり明確に違いを言いきっているといて点で評価できると思う。
それによれば、その差は以下の4点に集約される。
・マルチテナント
・カスタマイズ
・ユーザインターフェース
・マッシュアップ
しかし、もっとよく考えれば、これらの特徴はSaaSがWebサービスであるのに対して、ASPがWebアプリケーションであることに由来することが分かる。そう考えれば、これらの違いが出てくるのは当然すぎるほど当然のことだ。