2012年3月23日金曜日

いずれ壊れるもの

イノベーションによって破壊されるものがある。
それは自ら安住の地にとどまり、イノベーションが起きることに目をつむっていた結果だ。
イノベーションによる破壊から逃れることはできないが、逆に破壊の波に乗ることはできる。
他人によって破壊される前に自分で破壊し、自分で先に進めばよい。
したがって、いずれ壊れるものを温存する必要はない。時間を稼ぐ意味は多少あるが、それも最小限にとどめなければならない。むやみに延命するとかえって致命的になりかねない。
そこで、ここではいずれ壊れる可能性のあるものを考察してみたい。それらに賭けてはいけない。
(1) 放送
特に民放地上波だ。すでに広告は下降しており、いずれインターネットに追い越される。電波帯を返上して、モバイルに転用し、コンテンツ自体の有料化や、コンテンツ内広告で収益をあげるべきだ。
ケーブルTVはインターネットの一部とみなした方がよい。
(2) 書店・印刷所
幼児用など特殊な例を除いて紙の書籍は減少する。Amazon(など?他の選択肢はないかもしれない)から電子版をダウンロードするのが普通になれば、書店の位置づけが変わる。印刷所も電子版では利益が出ないだろう。本以外の印刷、例えば印刷技術を用いた電子部品の制作などに転換する必要があるだろう。出版社は生き残る。コンテンツを作れるものは強い。
(3) CD/DVD
メディアとしてのCD/DVDは不要となる。インターネットやUSB/SDメモリに置き換わる。
(4) サーバホスティングサービス
サービス自体はなくならないが、クラウドに移行する。その基盤は海外に移転し、日本自体の産業としては空洞化する。
(5) ガラ携
すべてスマートフォンへ移行する。アプリを限定したスマートフォンとして存続する。

以上、特別なものはない。これ以外のものは今後とも考えていく。
その一方で、淘汰されていてもおかしくないのに存続している産業があることにも注目する必要がある。例えば、ファッションはコストは最小化されているので、デザインがすべてだ。しかし、ユニクロのような手法も通用する。地域に根差した産業、例えば飲食業は国際化する必要もなく、規模は小さくても継続する。

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