2015年3月8日日曜日

フォグレットの課題

フォグレットは、現実世界に仮想空間を実現できるだろうか?
将来的な問いの意味により答えは変わる。

仮想世界を物体として実現したいなら、多くの課題があり、困難である。
1つは、当然だが、ナノテクの進歩によりフォグレットが実現できることが前提である。
1つは、フォグレットの結合方式が問題となる。機械的な結合でなければ加えられる力に耐えられない。極端な話、自重で瓦解する。
1つは、エネルギーの供給である。無線による電力供給を仮定しているのでは、永続的な仮想空間は実現できない。同様にエネルギーが必要となる磁気的な結合も困難である。

現実的な可能性としては、3Dプリンタなしに3D造形を実現するクレイとしての応用であろう。
単に形を作るだけなら、エネルギーの問題も発生しない。結合方式も機械的でよい。ただし、用途によっては強度が足りない可能性もある。

仮想世界をフォグレットのみで仮想的に実現したいなら、可能かもしれない。
フォグレットは人体の内部から視覚と聴覚を操作する。
どうやってというのはよくわからない。これも当然課題の一つだ。しかし、できるという人はいる。
この方法は理性を保ったまま幻覚を見ているようなものだ。
物理的制約はずっと少ないが、倫理的制約はずっと高くなる。
文化は技術ほど簡単には変わらない。しかし、技術がある世代の大半に普及したとき、文化は一気に変わる可能性がある。それでも、その他の世代との競争により淘汰される可能性がある。


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