2009年1月29日木曜日

True Time時代のアルゴリズム

計算機科学をかじった人なら知っていることだが、計算機の時計は不正確であり、特にネットワークを経由する場合には、不完全な時計の下で動作するアルゴリズムを考える必要がある。そのために一般的には論理時計という手法を用いる。
しかし、いまGPSなどが普及し、高精度の時間が求められるようになってきた。このような高精度の時間をここではTrue Timeとよんでおく。True Colorにちなんだ比喩だ。ちなみに、リアルタイムという言葉があるが、これはあえて使わないこととした。なぜなら、リアルタイムとは、物理時間を考慮した論理時間にすぎないからである。
絶対的な真の時間にはほど遠いが、しかしある程度信用してもよい時間を手に入れたことになる。こうなると必ずしも論理時間に頼る必要はなくなる。論理時間を用いたアルゴリズムはどうしても複雑になる。その呪縛から解放されるとアルゴリズムは大幅に単純化できるかもしれない。
ただし、正確には限りなく1に近い確率で答えを見つける方法ということになるかもしれない。また、論理時間も全く不要になるわけでもない。全体として論理時間を使わずにすむ問題が増えるということだ。

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