2008年9月23日火曜日

スターバックスのイタリア戦略

トリノに行って気がついたことのひとつはスターバックスがないことだ。マクドナルドはあるが、スターバックスはないというのは興味深いことに思えた。
マクドナルドはもともとイタリアにないハンバーガーという食品なので受け入れられたのだろう。しかも、店の場所から考えると、かなりの高級食品という位置づけに思われる。単にブランド戦略が当たっただけかもしれないが。
それに比べてスターバックスは全く進出の糸口さえ見つけられないように思える。それとも本家の再編が進まないうちは世界戦略を描けないということだろうか。私の考えでは違う。
シアトルコーヒーを特徴づけるのは、トッピング+エスプレッソだ。個人的にはトッピングが重要だと思っているが、基本のエスプレッソがまずければ意味がない。そこで、イタリアだが、イタリアこそエスプレッソの本拠地ともいうべきところで、どこでも当たり前のようにうまいコーヒーが飲める。まず、はずれはない。そのような中で高付加価値路線のスターバックスは戦略を描けないのではないかと思う。
また、スターバックスは量が多いことも特徴だ。グランデがベストという。しかし、イタリアでは、少量のエスプレッソを好む。その嗜好の違いも大きいかもしれない。
それでは、スターバックスがイタリアに進出するにはどのような戦略をとればよいのか考えてみる。
コーヒー部分で勝負するより得意のトッピングで勝負するのがよいように思える。しかし、なまじのものはすでに試みられている。それらを驚くほどの味に昇華させる必要がある。まず、アイスクリームとの組み合わせを検討する必要があるだろう。イタリアではアフォガードも人気だ。通常の水準では受け入れられないだろう。しかし、スターバックスはアイスクリームの主力商品を持たない。また、カフェとしても食べ物が弱い。高い割にうまくないということだ。既製品を組み合わせて早いサービスを目指しているからだ。これらはただちに改善しなければならない。

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