2008年12月1日月曜日

グリッドのビジネスモデル

グリッドのソリューションを提供する会社は少なくない。名だたる会社の多くはグリッドソリューションを持つ。しかし、現実に即したモデルでないことが多い。例えば、ノードライセンスだ。
利用者の立場からいえば、ノードごとに課金されるのではスケールメリットが出ない。そのようなサービスを利用者が選択するはずがない。よって、ビジネスは成立しない。ノードライセンスは開発者側の都合に過ぎない。サーバライセンスにするべきだろう。
ノードごとにソフトをインストールするので、ソフトの利用料という考えから課金は当然と思っているのかもしれない。しかし、売れないものを作っても仕方ない。それならば、OSSにしてしまった方がよい。
実際、社内グリッドでは、ノードは資源を提供する立場にある。しかも、同じ社内の資産である。自分のものを他人に金を払ってまで使わせてもらわなければならないとはどうしたことか?一般アプリケーションはそのサービスに対して対価を払う。しかし、グリッドの場合、そのサービス自身は利用者の資源を前提とする。もっとも一般アプリも資源は使う。おそらく、その差はアプリがサービス中心なのに対して、グリッドが資源中心であることだろう。グリッド自体は特に何らかのサービスを提供してくれるわけではない。資源を統合してくれるだけだ。あるいは空いている場所を見つけてくれるだけといってもよい。それをどう使うかはユーザ次第だ。空いている資源とは、使っていない資源であり、不要なものだ。不要なものにあらかじめ金を払っておくということに抵抗がある。その投資は使われなければ全くの無駄になる。
こだわり過ぎと思うかもしれないが、世の中にはノード課金のないグリッドもある。それらに比べるとどうしてもノード課金型のグリッドは見劣りする。

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