2011年9月28日水曜日

道路標識によるルーティング

インターネットが世界中のコンピュータを結びつけ、互いに通信可能とするのはIPプロトコルのおかげだ。IPのネットワークをインターネットというのだから、定義が逆かもしれないが。
このしくみをナビゲーションに適用したらどうだろう。インターネットの例えに交通機関が使われることがある。駅で駅員に道を尋ねるというステップをいちいち踏めば、忠実なモデルとなる。車道が例えに使われないのは、道を尋ねる相手が交差点にいないからだろう。しかし、道路標識ならいる(ある)。静的なルーティングなら標識でもよいはずだ。そこで、もしも道路標識でルーティングするなら、どうなるかを考えてみる。
まず、アドレスを割り振る必要がある。通俗的な、あるいは正式の住所は長くて読みとれない。また、人間にとっては番号はわかりにくい。そこで、住所の短縮系が必要になるだろう。例えば、県名をひらがな1文字であらわし、県内の市町村名を漢字一文字で表す。法則を定めておけば、マッピングは可能だろう。似た名前の地名が隣り合う可能性はあるが、必ずしも先頭文字である必要はないのだから。
デフォルトルーターとして幹線を選択しておけばよいだろう。複数の経路をまとめるときには、近接の異なる地域と有名な場所を示しておけばよい。
本質的にIPと異なる点は、道路が線であり、かつ接点であることだ。グラフ構造で表すと交差点を接点とし、それを結ぶ道でモデル化される。しかし、すべての接点にアドレスが割り振られている訳ではない。仮にアドレスを割り振るとすれば、地下鉄のように路線名と駅番号の対のように幹線番号と交差点番号になるだろう。そのような場合進行方向がプラスか、マイナスかを示すだけで行く先の見当がつく。
明示的でない交差点が問題となる。例えば、道に面したコンビニの出入り口は交差点ではないので、どちらへ行くべきかを指示してはくれない。


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