2009年5月4日月曜日

小さな世界での感染

自然現象や社会現象の多くをSmall World(SW)という概念で説明することがある。SWの例に、知人関係のネットワークがあげられる。知人関係をたどった場合、任意の2者を隔てるのはわずか6名しかいないそうだ。このような不思議な構造の裏には顔の広い有名人の存在がある。すなわち、ハブノードである。
SWはインフルエンザの感染も説明する。そこで、今回の新型インフルエンザいについて考えると、水際での防御など不可能だと思う。
アメリカは大国だ。SWでも間違いなくハブである。今の世界はアメリカを無視して成り立たない。アメリカに渡航せずに商取引することなど不可能だ。
新型インフルエンザは、ハブであるアメリカに侵入してしまっている。本来ならハブ部分こそ死守するべきだった。しかし、今回は発生源がメキシコだったのだろう。世の中に知られる前にすでに本丸が落城していた。
こうなってはもはや世界的な感染は免れない。時間の問題と言える。よって、水際で防止する意味は、感染の拡大を防ぐことではなく、ワクチン製造までの時間稼ぎと割り切るべきだ。

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