2009年5月15日金曜日

Venus

富士通が開発したVinus(SPARC64)はIntel CPUの2.5倍の性能と1/3の消費電力を持つ世界最速CPUだそうだ。久々に日本の半導体技術の成果として明るいニュースだ。
しかし、あまり安心もしていられない。問題点は2つある。
1つは、用途だ。Intel互換CPUではなく、Sunが撤退するかもしれないSPARCアーキテクチャを引き継いだCPUだ。パソコンなどには使えない。Linuxノートブックにも適していない。スパコンが現在想定されている唯一の用途だ。サーバには使えるかもしれないが、1/2.5でもソフトの多いIntelを選ぶ方が普通だろう。
もう1つは、将来性だ。いまだけ世界一になっただけではあまり意味がない。Venusアーキテクチャに基づくCPUが次々と開発され、そのたびに世界一を更新していくような将来性があるかどうかだ。スケーラブルな性能の伸びが期待できれば、商用価値も高まる。

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