2009年8月30日日曜日

携帯における大聖堂と市場

大聖堂と市場とはソフトウェア開発の2つのモデルを指す。大聖堂モデルは従来通りのちきんとした図面に基づく方法で大企業での開発で使われている。一方、市場モデルでは各人が勝手に活動する。市場から大聖堂のような秩序が生み出せるかどうかは疑問だが、OSSの活動を市場に例えることがある。あえて既存の言葉でいいかえるなら、大聖堂はトップダウン、市場はボトムアップといえるだろう。
両者の方式は様々な分野で対比される。携帯でも同様だ。そして同様に大聖堂モデル化は苦戦している。
携帯における大聖堂モデルはキャリア主導の設計といえる。今では開発が間に合わなくなっており、破綻しつつある。一方、市場モデルはメーカー主導といえる。メーカー主導の方がユニークな携帯を開発できている。その際たるものはiPhoneだろう。iPhoneは市場モデルの中でもまさにOSSに近い開発法で登場したといえる。Androidも同様だ。世界的スマートフォンがどれだけ浸透するかが、今後の携帯開発を左右する。

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