2011年3月7日月曜日

Pogoplug

Pogoplugを購入した。細かく言えばProだ。早くBizが欲しい。
話題の商品なので関心を持っている人も多いだろう。PogoplugがPersonal Cloudを普及するキラーアプリになるのではないかと期待している。
Personal Cloudは、PublicやPrivateのいずれでもない。Publicでないことは明らかだ。しかし、Privateでもない。Privateは組織の複数のユーザで共有するものだ。資源共有の効率化が目的だ。しかし、Personal Cloudは個人所有の資源を活用することが目的であるから、必ずしも効率を重視しない。むしろpervasiveなアクセスに力点がある。Personal Cloudは今のところストレージ分野にしか適用できない。なぜならストレージ分野は普及品と専用品の価格差が非常に大きいからだ。信頼性を切り捨てて普及品を使えば簡単にコストダウンができる。そして個人で十分な容量を確保できる。容量は十分だが、管理は自己責任だ。この点でPublic Cloudなどには及ばない。しかし、管理コストより容量を重視する場合にはベストなソリューションと言える。Personal CloudをCPUなどに適用しようとすると多数のプロセッサを集積しなければならないため、個人では難しい。そのうちPICを集めた組み込みクラウドができるかもしれない。そうでもなければ当分Personal CloudでIaaSを行うのは難しい。しかし、不可能ではない。これはチャレンジとなるだろう。
Pogoplugを試してみた。ドライブはUSBハブを経由すればいくらでもつながりそうだ。USBポートは4つまでしかないが、USBハブで6台の2TB HDDを接続してみた。簡単に12TBストレージができてしまった。
Pogoplug ProはWiFiを持っている。家庭では便利だろう。オフィスでは不要だ。オフィスならPogoplug Bizが欲しい。Bizにはマルチユーザ機能があるそうだ。これでファイルの所有者をきちんと整理できる。
PogoplugへのアクセスはWebでも可能だが、やはりOSごとの専用クライアントを使った方が便利だ。Explorerで操作することができる。
Pogoplug自体はファイルを持たない。細かい仕組みは調査中だが、おそらくHybrid P2Pのようにファイルを持つPogoplugへの参照を与え、クライアントに直接Pogoplugへアクセスさせるのだろう。そのため、LAN内ではNASとして十分な性能を発揮する。
ルーターのようないわゆる情報家電でもWeb経由で初期設定をすることが多いが、Pogoplugではそのような設定は一切不要だ。サイトにアカウントを作成し、そこに製品IDを登録し、アクティベーションというボタンを押す。後はPogoplugが勝手にサイトと通信し、おそらくIPアドレスなどを登録するのだろう。もちろんDHCPやNATにも対応している。この使い勝手も画期的だろう。今後の情報家電のあり方を示すものだと思う。
このような便利さをルーターなどでも実現すれば、それは画期的な製品となるだろう。それにはメーカー側がクラウドサービスを提供しなければならない。クラウド自体はAWSでよいので、その上でのシステム開発力がメーカーの生命線となる。
例えば低価格ルーターにVPN機能を追加することが考えられる。OpenVPNなどをベースに、その面倒な設定をサービス側で吸収すればよい。

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