2008年7月4日金曜日

中国残留孤児

最近ではニュースなどでも注目されることがほとんどないが、かつて中国残留孤児という問題があった。しかし、これは過去のことではなく今でもまだあると思われる。
ただし、今の時代であれば、やっと慣れた中国からわざわざ日本に帰国する人はほとんどいないかもしれない。もっとも人の気持ちは経済発展だけでは推し量れないので何とも言えない。
残留孤児が中国から日本に来ること自体は特に問題ではない。それよりも日本に戻ってきた残留孤児が家族を伴ってきている場合が多く、その家族がどう生活しているかが気になるところだ。かつての日本は景気がよく中国は決してよくなかった。だから日本に来ればそれだけである程度の成功が見込めた。しかし、いまや日本と中国の経済力は逆転し、日本の円資産はどんどん目減りしている。それに対して中国の元資産はどんどん増えている。つまり日本に来るより中国にとどまっていた方が結局のところよかったのではないかと考える帰国孤児も少なくないかもしれない。
そして、その考えはおそらく間違ってはいない。確かに金銭的な損得だけでいえば損をしたことになる。日本人との間の交流がうまくいっていなければ、誤った選択をしたと考える人もいるだろう。当時の情勢からは予測がつかなかったとはいえ、二重のハンデを負うことになったのかもしれない。
しかし、まだ最終的な結果が出たわけではない。日本の経済力、技術力も捨てたものではない。そして、他力本願ではなく自分で機会を作るという積極性が常に尊ばれる。

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