2008年5月23日金曜日

グリーンピースの功罪

環境保護団体グリーンピースが捕鯨船乗組員による鯨肉横流しの証拠を私書の無断開封により入手したことを記者会見で明らかにした。
この件について、不正を暴く手段であっても不正を行うべきではないという意見が多数上がっている。
グリーンピースという団体は反発を招きやすい。特に、鯨が絡むと、ナショナリズムから捕鯨に反対する人に反対する人も多い。
両方とも悪いと結論付けるところまでは異論がないだろうが、どちらがより悪いかを考える必要がある。
私の意見では、鯨肉横流しの方が私書の無断開封により悪いと思う。一般論でいえば逆かもしれない。
しかし、今回、グリーンピースは確信があっての無断開封であり、無原則に開封したわけではないだろう。そして、横流しは慣例化していたと思われる。つまり、誰かが告発しなければ永遠に不正が続いた可能性がある。
グリーンピースに罪がないわけではない。その罪は償うべきだ。そのうえで功績も大きいと思う。
まさかとは思うが、横流しが、乗組員への報酬として暗黙のうちに了解されており、それを廃止することで、その副収入を補うために正式な報酬を増やすなどということを行うとしたら、暴挙だろう。そんなことを考えるものがいないことを祈りたい。

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