2008年5月21日水曜日

SSDが変える社会

SSDはHDDを駆逐するかもしれない。当分コストの差が埋まらなければ両立するだろうが、SSDのシェアが増えるのは必然といえる。むしろいつまでHDDがあるかと問うべきかも知れない。
SSDはHDDより速く省エネで信頼性が高い。逆に容量は小さく、値段は高い。
SSDの影響は決して小さくない。安価なSSDが普及した将来の社会を想像してみよう。
SSDのような駆動部のないドライブをゼロスピンドルドライブという。将来のPCはすべてゼロスピンドルになるだろう。HDDだけでなくCDもなくなる。DVDやBDもない。メディアはSDになる。省エネになり駆動時間が長くなる。しかも故障に強い。SSDは駆動部がないので故障しにくい。しかし、寿命はある。それはフラッシュの読み書き限界に由来する。よって仮想記憶が単純に復活することはない。DRAMで十分な主記憶を構成し、二次記憶をSSDで実現する。
SSDはHDDより高速だ。DRAMとの差が縮まる。その結果、主記憶は大きなキャッシュとなり、太いバスでSSDと結合されるかもしれない。SSDのアクセスを遅らせたり分散させたりできれば単一記憶の再現も夢ではない。
CPU内部にもフラッシュメモリが取り込まれ、電源オフしても記憶が失われることがなくなるかもしれない。あるいは瞬時にハイバネートするかもしれない。そうなれば家電並みに気軽に電源のオン・オフを行うことができるようになる。
PCが身近になることは間違いない。家電の整理がなされ、PCに吸収されるものもでてくるだろう。
携帯音楽プレーヤの大容量化がすすみPCで管理できなくなる。現在の製品はフラッシュメモリのプレーヤよりHDDのPCの方が容量が大きいことを前提としている。それが崩れる。ネットワークが必須となる。
しかし、大量のデータを転送するには今のインターネットは非力だ。いまでさえ光は100Mbpsが基本だ。これからは1Gbpsを単位とするようになる。それにはインフラの再構築が必要となる。その普及は遅い。
そこでメディアが復活する。SSDを着脱可能にしたメディアが登場する。より一般的なメディアとしてSDを拡張したものがSSDに転用されるだろう。内蔵と外付けの境界があいまいになる。これらのメディアがBDを駆逐する。
HDDビデオレコーダはSSDレコーダに代わる。高速アクセスを活かして複数局の録画が可能になる。あるいは同一局の複数時差録画が可能になる。このときダビング10はどうなるだろう。もっとも、それまでには自由にダビングできるようになっているかもしれない。
Gmailの利用は減るかもしれない。しかし、SSDはデータセンターにもよい影響がある。省電力で速いSSDはサーバに適している。クラウドが普及するだろう。

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