2008年5月19日月曜日

Googleの対Microsoft戦略

MicrosoftはYahoo買収を目指すなど、Google対抗策を推進している。
これは巨人が小人に戦いをいどんでいるようなもので滑稽な構図ではあるが、当事者は真剣だ。
MicrosoftはOSやOfficeによる潤沢な資金を活用できる。Googleの資金はMicrosoftに比べればはるかに少ない。
このような状況でGoogleはどのような戦略を取るべきだろうか?
よく流布しているのはOS, OfficeのSaaS版で相手の弱点を攻める戦略だ。Googleは携帯用にAndroidを開発した。これはLinuxのディストリビューションに他ならない。GoogleがULCPC用のOSを開発し、提供すれば、Microsoftもうかうかしていられない。少なくとも大きな収益源が失われつつある。ただし、Googleもそれで利益を出せるわけではないので、両者とも消耗戦となる。消費者は漁夫の利を得ることができるかも知れないが、両者とも収益は減少する。ただし、どちらがより消耗するかと言えば明らかにMicrosoftだ。Googleのクラウドには十分な余裕がある。それに対して、Microsoftは新たにクラウドを形成したり、非SaaS版を開発したり、コスト増となる対応をせまられる。
一番よいのは新たな市場を開拓し続けることだ。両者とも新たな市場を目指している。しかし、その方向性はかなり違う。
個人的な意見だが、Googleが広告市場に固執する限りはMicrosoftを超えることはないと思う。なぜなら、広告自体は本当のイノベーションではないからだ。何らかの製品を売ることが広告の目的であり、魅力的な製品がなければ広告も成立しないからだ。

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