2011年1月5日水曜日

ポスト電子ブック(3)

第3弾は本棚サービスだ。
電子ブックが増えるとHDDぐらいしか保存メディアがなくなる。大量の電子ブックを保存するには大容量のメディアが必要になる。そのニーズにこたえられるメディアは、今のことろHDDぐらいだ。SDXCはメディアとしてはよいが、まだ容量が小さい。
家庭で電子本棚を実現するには安価なBDチェンジャが必要だ。かつてはiomegaなどが安価なCDチェンジャを販売していたが、再度復活するかもしれない。単純にBDの容量を50GBとすれば20枚で1TBだ。2TBのHDDも安価なので、40枚以上のBDチェンジャが安価に購入できれば十分対抗できる。AmazonではPioneer PD-F1007 301枚ファイルタイプCDプレイヤーが4万弱だ。CDをBDに変えるのに困難はないだろう。ならば15TBの300枚BDチェンジャを倍の8万くらいでできるだろう。2TB HDDが1万でも16TBになるが、HDDとBDの故障率を比較すれば、性能を重視しない用途には向いている。なお、性能も改善できる。SSDを内蔵すれば初回シークのみ時間を要するが、2回目以降はSSDに(先読みした)キャッシュを使える。
また本棚サービスをオンラインで行うことも考えられる。ただし一般的なオンラインストレージを使うのは無駄が多い。重複排除できればデータセンタとしてはうれしいが、それには全員が同じ電子ブックを所有していなければ有効でない。販売元によってその保証はない。そこで、期待できるのは最大のオンライン書店であるAmazonだ。Amazonが電子ブックを販売する際、ダウンロード権を販売するとみなせばよい。同じ電子ブックは2回目以降は何度でもダウンロードできるようにすれば電子ブックを保存する必要が抜本的になくなる。実際には必ずしも無料で再ダウンロードする必要はない。1円でもよい。それでも十分ユーザと書店の双方の利益となる。書店としては読むたびに儲かる。ユーザとしては何度も読みたい本は限られるので、その本だけ保管すればよい。全く保管していなくても1円を節約する気にはならないだろう。つまりはWin-Winの関係になる。
経済的(economical)には前者がよいだろう。しかし、エコロジカルには後者が明らかによい。両方のecoが矛盾する場面だ。

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