2011年1月17日月曜日

危機感の管理

人は危機感を抱かない限り真剣に行動しない。しかし、危機感だけではパニックに陥ってしまう。基本的に危機感は必要だが、わずかでも安心感あるいは希望が必要だ。
大学生の学生症候群を治療するには危機感を醸造する必要がある。最大の危機感は就職だろう。しかし、どうやっても100%就職させることは難しい。世の中には就職率100%を謳う大学もあるが、世の中のニーズと厳しいカリキュラムで達成している。すべての大学生がニーズのある勉強をしているわけではないので総合大学では就職率100%を実現するのは無理だ。また、易きに流れる気質では厳しいカリキュラムも敬遠されるため、少人数に限られる。就職率100%が困難に対して、出口がなければ、やがてあきらめに至る。すべてにおいて無気力化する。現在の日本はこのような状況だろう。
ここでさらに危機感をあおる必要はないように思えるかもしれないが、実際にはまだ仕事を選り好みするだけの余裕がある。その余裕が就職活動の最後まで内定をとれない原因となる。これはなまじ希望がある性で起きる失敗ともいえる。
この失敗は適切な危機感を与えることで解決できる。仕事を探すのが先決であり、仕事を選ぶのはその後だ。
就職しなくても財産があれば生活はできる。そのため納得のいかない就職はしないという学生もいるかもしれない。しかし、それは袋小路へ迷い込むようなものだ。
危機感をあおること自体は決して簡単ではないが、それほど難しくない。問題はストレスへの耐性を考慮することだ。絶えず危機感を感じることはストレスになる。そのストレスを正しく発散できなければやがて大きな問題となる。そこで、危機感を管理する必要がある。

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