2009年3月25日水曜日

新幹線における北海道と九州の違い

新幹線は九州の博多まで達しているが、北海道には達していない。博多に対応するなら札幌だろう。新幹線が札幌まで達すれば、北海道も九州と同じような条件になる。しかし、これは無理かつ無駄だろう。
新幹線で東京から博多まで行く人はほとんどいない。飛行機が怖いか、飛行機のチケットがとれなかったかなど特別な理由がない限り、羽田から飛行機で行く。待ち時間も徐々に短くなり、出発30分前までに到着すれば余裕で間に合う。もっとも車中で仕事をしたい人は、無線LAN目当てに新幹線を選ぶかもしれないが、それだけを理由に選ぶ人はごくまれだろう。いずれにせよ決定的に移動時間が違う。
新幹線で九州に行く人はおそらくほとんど関西圏の人だろう。関西圏から九州までは飛行機を使うまでもない。関西圏は首都圏に続く商圏であり、大きな人口を抱えている。
一方で、北海道は、例え東京から札幌まで新幹線が直通したとしても利用者はほとんどいないに決まっている。なぜなら飛行機で行った方が速くて安いからだ。東京からの客が当てにできなくても九州の場合は関西からの客が当てにできた。しかし、北海道にはどのような代替もない。本来なら東北地方の仙台、盛岡間に関西に匹敵する巨大商圏があればよいのだが、現状も将来もまずありえない。したがって、北海道まで新幹線を延ばす意味は全くない。
新幹線をその名の通り幹線として、副幹線を山形、秋田に延ばしたように青森に延ばせば、一応東北の交通網は整備される。これとて北海道の鉄道整備に比べれば遥かに恵まれている。
九州はアジアと近いという地政学的な利点があるが、北海道にはそれがない。ロシアも首都から離れすぎている。

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