2009年6月30日火曜日

バイオの片思い

ヒトゲノムはバイオと情報の融合した成功例といえるだろう。しかし、その後が続かない。
あまり事情は知らないので素人判断になるが、バイオに情報を応用することには成功したが、その逆の例はほとんどない。DNA計算などが数少ない例外だろう。これはこれで十分将来が期待できるが、私の経験ではおそらくうまくいかない。既存技術の進歩の方が早いので、既存技術が行き詰まるまで本腰が入らないからだ。その間、別のアプローチ、例えば光計算などが主役となれば、日の目を見ることなく埋もれてしまう。DNA計算は圧倒的な並列度の代わりに演算速度が遅く制御が難しい。
このように現状では情報からバイオへの医術移転はあってもその逆はない。これを片思いと称した。
しかし、現状はこれでもうまくいっている。増えすぎた情報技術者をバイオ産業が吸収してくれているからだ。しかし、将来はどうだろう。このような一方向的な関係は長く続かないだろう。もう少し相互に実りある発展ができないものか。

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