2009年6月24日水曜日

Linuxサーバ構築教科書

LPI-JapanからLinuxサーバ構築教科書が公開された。基本的にはよい内容なので、演習書として使いたいと思っている。
しかし、細かいところでは気になる点がいくつかある。
第1章事前準備では以下の点が気になる。
・詳細に説明したLVMやRAIDが後続の章で演習していない。何のための説明だったのだろう。
第2章Linuxのインストールでは、以下の点が気になる。
・ファイアウォールを無効にする
・SELinuxを無効にする
いつもでもこの2つを避けていたら実運用は身につかない。どこかで対応するべきだ。それには最初から対応していた方がよい。そうでなければ作業手段が異なってしまうからだ。
第3章ネットワーク
詳細に説明されていて演習しやすい。それでも以下のような点が気になった。
・演習の目的がわかりにくい。
 内容を確認するためだけの演習が多く、それが何につながるのかわかりにくい。一言説明があるとよい。
・インストールしていないWebサーバをテストしている
 順番が前後しているように思われる。Webサーバは最初からインストールされるようだが、特に指定してないものを使うのはトラブルを生みやすい。ここは無難にSSHの方がよかったのではないかと思う。
・IPアドレスが衝突していた場合の確認方法などが説明されているとさらによい。
 IPアドレスの直接入力では、アドレス衝突のトラブルが起きやすい。
第4章DNS
インターネットに接続されていない環境でDNSの演習を行っている点がよい。環境に依存しないで演習できる。
5章Webサーバーの構築
過不足ない内容
Digest認証や仮想ホストまでカバーしている点は感心した。
実際には、この後データベースやJavaまで加わると難しくなってくる。
6章メールサーバーの設定
個人的には、あまり必要性を感じないが、やはりメールサーバの需要は少なくなというところだろう。
ここまでくれば、WebサーバにデータをアップロードするためのFTPサーバなどの運用も欲しくなる。また、LAMPアプリケーションを念頭に置くならば、データベースサーバも欲しいし、Tomcatなども欲しくなる。少し欲を出しすぎかもしれないが、そのわずかな差が大きなスキルの差につながる。

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