2007年7月31日火曜日

ドコモがなすべきこと

MNP以来ドコモの一人負けが続いている。
ここで、ドコモがなすべきことを考えてみる。
ドコモの敗因は、欲しい携帯がないこと、料金が高いことに集約される。
(1)携帯の販売を止め、キャリアに特化する。
あるいは、会社をキャリアと電話機メーカーに2分する。キャリアは他社製品の接続を認める。メーカーは他キャリアにも対応する。
(2)価格競争力のある製品を作る。
ドコモの携帯はいずれも高機能で高価格だ。
しかも、独自方式が多い。
日本の市場でがんばるのも大切だが、世界はもっと重要だ。
世界でシェアをあげるのは携帯を安く作れる技術を開発することだ。
安かろう悪かろうでは売れない。
安くてよいものを作る必要がある。
よいものを作る十分な技術はある。
しかし、それを安く作れなければだめだ。
安く作るために携帯の機能を絞り込むことがある。
しかし、低機能では電話は売れない。
問題は、ユーザが望む機能は人それぞれであるということだ。不必要な機能にまでお金を払いたい人はいない。
製造技術の革新なしに安さと高機能を両立するにはモジュール構造を採用すればよい。
欲しい人だけ別途モジュールを購入すれば、その機能が使えるようになる。
ただし、モジュールはUSBのようなひも付きではだめだ。モジュールを組み込む前後で形状が変わらない方がよい。これは携帯性にかかわる根幹だ。
(3)インターネット接続を定額にする。
真のユビキタス環境を実現する使命感を持って業界をリードすべきである。市場を携帯に留めない。PCを取り込み、市場の拡大を狙う。この革新的な態度こそ今の守りに入ったドコモに必要な決断だ。新機種の投入や料金の改定は革新ではない。
WiFiあるいはWiMAXとの一騎うちに勝ち残るには先手を打ち、携帯のインターネット化を進める。キャリアはコスト戦略に耐える体力を持つことが重要だ。使えるものは何でも使う。WiFiが使えればWiFiを使い、使えなければ本来の携帯を使う。ドコモはNTTの一部であり、WiFiはNTTファミリーの利益になる。ドコモだけでかせぐ必要はない。その結果、利用者は携帯だけでは実現不可能な超高速モバイルを手にする。
そうなれば電話が固定から携帯へシフトしたようにインターネットが固定から携帯へシフトする。これは社会をもう一段階進化させる。
もちろん、理念だけで会社は経営できない。利益が出なければ意味がない。ポイントはグループ全体のシナジーである。また、ドコモ単独であってもインターネットをミックスした新次元のサービスで収益をあげる。キャリアとして低コストを実現し、高サービスで高い収益を実現する。
(4)携帯とインターネットの壁を取り払う。
iPhoneは携帯ではあるが、限りなくPCに近い。それぞれの中で閉鎖的なビジネスをする時代は終わった。携帯メーカーとしてPCに遜色ない携帯を開発すべきだ。どうもBlackBerryにしろ、スマートフォンでははずれを引いている。すでにW-ZEROという成功例があるのだから無理に海外から輸入する必要はない。

このような戦略はドコモ以外の会社でも取りえる。意思決定の早さが最後にものをいう。もしかしたら、それこそ巨人ドコモの最大の問題点かもしれない。

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