2008年2月5日火曜日

年金銀行

年金システムの理想像を考える。
現時点での私の考えは以下の通りである。
年金は継続性が重要だ。それが安心感となる。よって、人口に左右されるシステムは改める必要がある。基本的に自己扶養を原則とする。世代間格差は税金で解消するしかない。
年金を管理するシステムは銀行を模倣する。特殊なシステムでは理解が困難となる。専門家でなくても使えるシステムとするために銀行を模倣する。特にネットバンクは管理者も少なく運営費もかからない。そこで、このような年金管理機構を年金銀行と呼ぶことにする。
成人すると年金支払い義務が生じるので、年金カードを発行する。年金銀行はあらゆる銀行ATMと契約する。場合によっては法律を制定する。利用者は年金カードでいつでも身近なATMで自分の年金額を確認できる。これで不安は一掃される。
よほどの事情がない限り、どんな人でも銀行は使う。よって年金銀行を使えない人はほとんどいない。
問題は、銀行のATMに大きな変更を加えることなく、年金銀行の仕様を満たすことだ。よって、年金は外部から口座のように見えなくてはいけない。
自分の支払った年金を入金とする。入金はいつでも行える。しかし、出金は一定年齢に達するまでできない。また、送金もできない。本人が一定年齢に達して引き出す以外の出金はできない。年金の支給額は月の出金限度額で決定される。
年金支給額をいつ決定するかが問題となる。早いほど不安がないが、確約が困難だ。年金は一種の投資信託である。
年金支給額を支給開始年齢に設定すると、そのとき数十年分の利息が加算される。これが年金原資となる。
年金銀行の口座の特徴は赤字を許容することだ。毎月限度額まで引き出して、長生きすると、やがて原資を超えるときがくる。それでも引き出せる。マイナスになるほど長生きすれば元が取れたということになる。もっとも利息を含めれば十分元は取れているので、マイナスになると年金に負荷が生じていることになる。だとすれば、わざわざ利息を加算する必要はないかもしれない。生き続ける限り無限に引き出せる財布のようなものだ。
一方で、悪用を防ぐ必要がある。定期的に本人確認が必要となる。少なくとも1年に1度は身分証明書を持参して、本人確認する必要がある。これも銀行窓口に委託する方法もあるが、できる限りITを駆使して無人で自動化するほうがよい。
このような方法を用いれば、社会保険庁の職員のほとんどは不要となる。
次に、その人たちの雇用について別途考える必要がある。

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