2008年3月2日日曜日

FAT64

SDカードはUSBメモリとよい勝負をしている。
汎用性ではUSBメモリかもしれないが、省スペースではSDカードが優れている。
SDHCでは32GBまで容量を拡大することができ、すでに製品化も始まっている。
しかし、SDHCのフォーマットがFAT32であるために32GB以上に増やせないらしい。
これは大きな問題だ。
PCでは32GB以上のフォーマットを行う時にNTFSを使うことが常識になっている。
しかし、NTFSはWindows専用フォーマットであり、しかも規格がオープンというわけではない。先ごろMicrosoftはOOXMLを公開したが、NTFSを公開するかどうかは疑問だ。また、公開しても国際規格になるわけではない。
そこで、業界標準のFAT32を64ビットに拡張してFAT64にすることが望ましいように思える。FAT32のまま複数ドライブとして認識される製品を出すことも考えられるが、抜本的な解決になっていない。
ただし、FAT64ができても通常のHDDには使用されないだろう。そもそもFATは大容量ファイルシステムに適していない。単に32ビットを64ビットにすればよいという問題ではない。単純に64ビット化したFATでは、多数のファイルを操作するのに非常に長い時間がかかり、現実的に使い物にならないだろう。しかし、大きなデータを少しだけ入れる用途には十分だ。よって、SDHCの後継にFAT64を採用することは現実的な対応だと思う。
ただし、FAT仕様を改編するならMicrosoftと共同して提案する必要がある。
ちなみに、FAT64というと64KBクラスタのFAT16を指すことがあるが、本文のFAT64はこれとは異なる。

追記
訂正しておこう。
まず、FAT32の上限が32GBといったが、これは仕様による上限ではない。仕様では8TBまでのボリュームを作ることができる。よって、FAT64は当分出番がない。まずは、FAT32のままで32GBの上限を解消する必要がある。
また、ボリュームの容量が8TBに達しても、まだファイルポインタの上位4ビットは使われていない。これを使うことでさらに容量を増やすことができるが、これはFAT32の仕様改訂になる。
また、FAT64に相当するものとしてexFATという規格があるようだ。おそらく抜本的な改訂にはexFATがベースになるだろう。
このような事情であればSDHCの拡張は比較的容易だ。ドライバを変更するだけでよい。

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