2007年8月9日木曜日

インターネットのデフレは終わったか?

デフレは価格が下がることを意味する。
インターネットのデフレといったが、ここでインターネットの価格とは接続料を指す。
日本はかつてインフラ整備が遅れていた。
しかし、今や世界で最もインターネットのインフラが整備された国になった。
ADSLはあたりまえで、FTTHも珍しくない。
その接続料は世界で最も安いといわれる。
しかし、その安さがこのところ鈍化してきたように思える。
これは進歩が止まったことを意味しないだろうか?
インターネットの接続料は定額制だ。だから、通信速度がサービスの品質となり、価格に反映される。つまり、ひとつのISPの中では接続料は通信速度に比例する。
なお、厳密にはISPと回線事業者は異なる。通信速度に比例する価格設定は回線事業者のものだ。
純粋なISPは、ただ単にインターネットへの仲介を行う。余計なサービスを提供しなければ、ISP自体はごく少数で運用できる。ただのようなものだ。
つまり、現在の接続料はほとんど回線使用料ということになる。
今後、FTTH以上のものはなかなか現れない。
また、回線事業者は寡占状態であり、価格をコントロールできる立場にある。他者のシェアを崩そうという積極的な動きは影を潜めている。
つまり、接続料はこれ以上安くならない。
ただし、サービスの質を落とせば、あるいは異なる価値を重視すれば接続料が安くなる可能性はある。
有線ではなく、無線だ。
無線は配線が必要ないので、新規事業者も容易に参入できる。
有線ほどの通信速度は期待できないが、ADSLくらいは凌駕する。
ADSL利用者が無線に流れるときに接続料が一段階下がる可能性がある。
ただし、無線にはどこでも使えるという付加価値もあるので、むしろ接続料はあがる可能性もある。

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