2007年8月14日火曜日

交通の暗黒大陸バス

暗黒大陸は大航海時代に地図のないアフリカを意味する言葉だ。
今日、世界で地図に載っていない土地はない。
カーナビやGoogle Mapで地図は身近になった。
地図のデジタル化は交通のデジタル化に不可欠だ。
交通のデジタル化はかならずしも地図のデジタル化とは一致しない。
たとえば、Yahoo路線などに地図は必要ない。
いま、路線情報にバスの交通情報がかけている。
この記事のタイトルはバスの交通情報が十分にデジタル化されていないという意味だ。
ある場所へいきたいとき地図検索と路線検索を行う。地図検索で最寄駅を調べ、路線検索を行う。
このどちらにもバスの情報はない。
つまり、バスは交通の暗黒大陸なのだ。
では、なぜバス情報はデジタル化が困難なのか。3つの理由が考えられる。
1つは大きな少数の鉄道会社が運営する鉄道に比べて、バスは小さな多数の会社が運営している。
そのため情報の提供のしかたに一貫性がなく機械化が困難である。
ただし、バス協会が中心に呼び掛ければ決して不可能ではない。
2つめの理由は、バス路線の複雑さにある。
バスの経路は一般道路である。一般道路をデジタル化するには地図のデジタル化が不可欠である。
バス路線を地図に対応させる作業に手間がかかる。
また、鉄道の駅に相当するバスの停留所を配置する必要がある。
道路は鉄道より頻繁に更新される。それも問題を複雑にいている。
3つめの理由は、渋滞による遅延である。
これをある程度見込んでおかなければ正確な時間はわからない。
しかし、渋滞を予測することは困難である。
よって、バスはあてにならない交通手段ということで排除されている。
しかし、バスはもっとも身近な公共交通機関であり、温暖化のためにも利用すべきである。
おそらく最終進化形としての路線検索は現実の渋滞情報を取り込むことになるだろう。
鉄道の天候や事故による延期を現在の路線検索に反映する改良も必要だ。

0 件のコメント: