入門書と教科書は違う。
一般的に入門書はテクニカルライターが書き、教科書は教授が書く。テクニカルライターと教授の最大の違いは教育経験の有無だ。それが決定的な差になることがある。
つまり、入門書は純粋に学ぶ側に立って書かれるが、教科書は教える側に立って書かれてもいるということだ。その意味では、教科書より入門書の方がわかりやすいことがある。これは入門書がわかりやすい理由の1つでもある。しかし、入門書では独力で学ぶ必要がある。教科書は二人で学ぶようにできている。教師と学生の対話が盛り込まれている。
出版社は教科書が売れないという、それは授業で使えない教科書だからだ。教える側もそのような教科書には頼らない。必然的に強く推奨もしない。参考書と何ら代わりがない。出版社はもっと教えやすい教科書を作るべきだ。
教えやすい教科書とは、授業時間を意識した教科書だ。例えば、大学では90分で1コマとなる。よって、教える内容は90分で学べる単位にまとまっていなければならない。それ以上でもそれ以下でもいけない。入門書は純粋に内容でわけるため、時間配分ができない。
入門書を教科書に採択すると、入門書を講義用に再編集する手間がかかる。この手間は大きく無視できない。また、練習問題が少ないなどの問題もある。練習問題は時間調整に欠かせない。
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