VICは推奨できない。しかし、このパチンコのような名前のパソコンSMC 777は推奨できる。
もし、SonyがSMC 777をシミュレータとして復刻するなら、今でも買う(かもしれない)。
数ある日本のパソコンの中でも名機中の名機だと思う。
唯一の欠点がメモリが少ないことだった。しかし、これは8ビットCPUを使っている以上、当然のことだ。しかし、他のメーカーは8ビットでも64KBの壁を無理やり超えていたので、どうしても見劣りがする。
777ではCP/Mを使うことができた。CP/MはOS(正確にはDOS)だ。コマンドプロンプトのようなものだと思えばよい。コマンドプロンプトでは何もできないので、CP/Mの何がありがたいのかわからなにかもしれない。CP/MのようなOSがあるとアプリケーションを自由に切り替えることができる。つまり、当時のパソコンはBASICしか使えなかったが、777はBASICをはじめ、LOGO, FORTRAN, C, Forth, Lisp, Prologなどが使えた。おかげで、大半のプログラミング言語を勉強することができた。
そのためか、かえって何もプログラムを作らなかった。すでに表計算ソフトなども含まれていたので自分で作る必要がなかったという理由もある。もう少しこのマシンでプログラミングを続けていればスキルが向上したかもしれない。
しかし、全くスキルが向上しなかったわけではない。事実、いくつかプログラムは作った。学校の演習の課題のようなプログラムだった。しかし、それらを作っていくうちに64KBの壁にぶつかった。つまり、VIC 1001では16KBを使いこなせなかったのに、いつのまにか64KBで満足できなくなっていたわけだ。
また、777にはフロッピーディスクが標準装備されていた。CP/Mとコンパイラ一式をフロッピーに入れると残りのスペースはわずかしかなかった。データが増えるとフロッピーに収まらなくなってきた。
このようにディスクやメモリの制限を感じて8ビットマシンはもう限界だと感じた。
777は64KBを超える8ビットパソコンより安かったが、VICよりははるかに高かった。これは確か大学の入学祝いに買ってもらったのだと思う。大学時代の友人はPC-9801を使っていた。当時PC-9801は本当に車(ただし中古車)に匹敵する値段だった。プリンターまでそろえると60万近くしたと思う。とても手が出なかった。
ちなみにPC-9801では一太郎などのワープロが登場していた。卒論をパソコンで書いた人もいた。しかし、私の場合、777では卒論を書けるようなワープロがなかった。そのため、いわゆるワードプロセッサで卒論を書いた。
このように大学(学部)時代はSMC 777と共に過ごした。
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