2008年1月2日水曜日

ガス会社の将来

将来、石油が枯渇したとき、どのような社会になるのか考えてみよう。
まず、ガス会社だ。
まず、ガス=石油ではないことに注意する必要がある。しかし、ガスも石油も化石燃料であるから、枯渇の恐れがある。ガスの枯渇は石油より遅いだろう。しかし、今のペースで使い続けていけば確実に枯渇する。
ガスのないガス会社は成り立たない。よって、電力会社に身売りするのがよいかもしれない。ただし、買ってくれるならばだ。ガスがある間は経営が成り立つ。しかし、相手に見切られる前に売る抜ける必要がある。
ガス会社がいつまでもガスを供給するサービスを続けるなら、今の化石由来のガスではなく持続可能なガスに切り替える必要がある。
ガスが継続する限り、様々なサービスが成り立つ。例えば、家庭の燃料電池に水素を供給するインフラは、今のところガスしかない。また、発酵ガスを生産することも考えられる。どのような燃料に切り替えるのかが成功の決め手となる。おそらく直接水素を輸送するより、水素を含む燃料を輸送し、何らかの装置で水素を取り出したほうがよい。このようにガス管は複数のガスを配送する媒体となりえる。競合しない限り、多くの種類を混合することで、ガスの価値を高めることができる。
このようなサービスを考える限りガス会社の未来は明るい。株を手放す必要はない。
問題は過渡期だろう。
ガス管のインフラを再整備するコストはかけたくない。となれば、バイオエタノールのように、どこまで混ぜても従来のガス器具が正常の動作するかを見極める必要がある。そして、複数の混合気体でも正常に動作するガス器具に徐々に切り替えていく必要がある。さもなければ、石油ファンヒーターや湯沸かし器のような事故が多発する。ガス会社の命取りとなる。
ガス器具は基本的にどのような混合比率でも正常に燃焼できるようにする必要がある。さらに、気体フィルタの機能を持たせ、有益な用途に特定の気体を使用できるようにする。例えば、水素だ。
ガスの切り替え期間はかなり長期にわたる。事前の告知をしつつ、何年までに切り替えるように注意を出しながら、段階的に行う必要がある。通常ガス器具は故障しなければ十年以上使うものだ。一般には家の寿命と等しい。よって、100年かかることも覚悟すべきだ。それだけの長期戦略を立てる必要がある。したがって、今から計画を立てていく必要がある。

以下に追加する。
上で100年と述べたが、いかにも長すぎる。それに毎年ガス管はどこかしらメンテナンスを行うので新しいガス管を敷設するにしても100年はかからないだろう。営業担当を総動員して注意を喚起すれば10年くらいでガス器具の入れ替えはできるかもしれない。もっと短く5年となると機器の耐久年数を下回るかもしれないので、賠償問題が発生する可能性もある。しかし、10年周期で次々と買い換えるわけにもいかないので、サービス向上と顧客満足度の維持をいかにバランスさせるかが難しいところだろう。

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