2008年1月16日水曜日

次世代DVDとMacBook Air

BD(Blu-ray Disc;なんてわかりにくい名前だろう)とHD DVDの競争はBDの勝利に傾きつつある。
そのような中でAppleから「DVDは不要」というメッセージが発信されたのはなんとも皮肉な話だ。
日本企業がDVDという従来技術でしのぎを削っている間に、アメリカ企業はそれを不要にするイノベーションを起こす。過去に何度となく現れた構図が今回も再現されようとしている。
もっともDVDはなくならない。TVがなくならないのと同様だ。だからDVDに力を入れてもかまわない。しかし、その市場はかつてほど大きくないということを理解する必要がある。無理な商売ができなくなっているということだ。
また、ユーザを見ないで著作権者ばかり見ていると売れない商品になる。
ノートPCにDVDが不要かどうかといえば、私の意見では「ほとんど不要」だ。その「ほとんど」がかなり微妙だ。
いつもはなくても困らない。所有のDVDデータはサーバにコピーしておけばよい。しかし、まれに出張先でDVDの資料が配布されることがあり、それを見る必要がある。そのような機会はある程度限られるので外部接続のDVDを持ち運べばよいのだが、荷物は増やしたくない。また、忘れると困る。そのような理由で常にDVD付きのPCを購入している。しかし、割り切れれば確かに不要ともいえる。
また、DVDは使い勝手の悪いメディアだ。1GBのフラッシュメモリが100円くらいになればCDは完全に不要となる。さらに4GBのフラッシュメモリが安くなればDVDも不要になる。しかし、次世代DVDにはなかなか勝てない。当面、大容量光ディスクとフラッシュメモリの競争が続くだろう。しかし、安いメディアは次第にフラッシュに侵食される。それもやがてはネットワークとサーバに飲み込まれる。サーバ側では磁気ディスクとフラッシュメモリしか使われない。
こう考えるとDVDの将来は決して安泰ではない。
東芝はHD DVDを見切り、フラッシュメモリの低価格化に方針転換したほうがよい。松下から社名を変更するPanasonicがSDに力を入れているが、東芝こそSDに集中したほうがよい。

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